家計簿を1年間つけてみて気づいたこと
こんにちは、こーたです。
今回は1年間家計簿をつけてきた中で感じたこと、気づいたことをまとめていきます。
とはいえ、ただまとめても
「それは自分にはできないわ...」
「必要なのはわかるけど続く気がしない...」
「...てか、やる必要あんの?」
となってしまうので、もっとコアな部分から出来るだけ網羅的に解説していきます。
僕がよく使うフレームワーク
- WHY「なぜ」
- WHAT「何か」
- HOW「どのように」
の3つの順に説明しています。
これは就活やプレゼン、営業など幅広く活用できるフレームワークです。
これから社会人になる学生や、営業・プレゼンをする機会があるビジネスマンの方など、ぜひ使ってみてください。
今回の内容に合わせると
- WHY「なぜ始めようと思ったのか」
- WHAT「メリットは何か、何を把握するのか」
- HOW「どのように家計管理をしたのか」
これについて説明していきます。
なので、進め方は
です。
最初に書いておくとWHYが最も重要なので、ここが一番長いです。
お時間がない方は何回か分けて読んでいただければと思います。
では、いきましょう。
WHY「なぜ始めようと思ったのか」
何をするにも必要なのは「きっかけ」や「動機」ですよね。
ここがしっかりしてないと、すべてにおいて継続は難しいと感じています。
なので、この記事を通じてみなさんの家計管理への「きっかけ」や「動機」となれば幸いです。
実際にどのように家計管理するかについては最後まで読んでいただければ参考になると思います。
では、早速家計管理を始めようと思ったきっかけを時系列順にまとめます。
老後2000万円問題
これはいわずもがな、皆さん聞いたことあると思います。
2019年に財務省が発表したこの「老後2000万円問題」。
要約すると
「年金だけじゃ死ぬまでに2000万円足りないから、各自資産形成しておいてね」
というもので、その推進のためにつみたてNISAやiDeCoを推奨してきました。
当時は「老後2000万円問題」というワードだけ先走っていて、実際のレポートを見たことある人は少ないと思うので貼っておきます。このレポートでも「家計の見える化」について言及されています。
「高齢社会における資産形成・管理」
https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/tosin/20190603/01.pdf
そのワードだけに敏感に反応するだけじゃなく、実物を見てから判断しましょう。
良くも悪くもツッコミどころはたくさんあります。
例えば、なぜ老後の生活費は平均値なのか?中央値や最頻値で公表しなかった理由は?などに気づくことが出来れば国の本当のメッセージに気づくことが出来ます。
余談ですが、数字に強いといろいろな面で得をします。数字はうそをつきません。(嘘つきは数字を使いますが...)
中学数学の知識だけでも十分活用できる場面はあるので、文系も「資産管理」を通じて数字に強くなりましょう!
昨今AI市場で賑わっている統計学につながってきますよ。
是非、自分なりのツッコミポイントを探してみてください。
(恐らくパッと目につくのはデータの見せ方のダサさ、だと思います)
話が逸れましたが、このレポートを受けて
「お金に関して国に頼ることは本当に無理なんだな...」
と感じました。
これが最初の「お金」を考えるきっかけです。
終身雇用制度の崩壊
これは2019年にトヨタの社長の発言を受け一気にニュースとなりました。
この一言で
「企業に頼らずに転職や副業で個の力をつけろ。自分の身は自分で守ろう」
という風潮も併せて一気に広まりました。
実際にブログや書店、インフルエンサー界隈などでは「転職」「副業」がホットワードとして賑わいを見せてきました。
僕らの祖父母世代までは当たり前だった終身雇用が崩壊し、
- 逃げ切れた高齢世代
- 逃げ切れるかどうか困惑する中年世代
- 100%逃げ切れない20~30代
という構図が生まれました。
これを受けて
「国にも会社にも頼ることは出来ない時代がもう来てるんだ」
と感じました。
ただこの時点では、自分が自立・独立するために考え、動き出さなければいけない。と当時は漠然と考えていました。
VUCA時代の到来
もしかしたら初めて聞く方もいるかもしれません。
VUCAとは
- Volatility(変動性)
- Uncertainty(不確実性)
- Complexity(複雑性)
- Ambiguity(曖昧性)
の4つの言葉の頭文字をとったものになります。
この言葉は2014年に世界的に知られ、2016年に世界経済フォーラムやビジネス界の著名人に取り上げられ「VUCA World」という言葉で頻出しました。
ただ、僕はこの言葉を知ったのはだいぶ遅れた2019年末です...(笑)
ここまでで
- 国に頼れない
- 会社に頼れない
- 常に目まぐるしく動く社会
という現状を把握します。
ここでやっと動き出すフェーズに移ります。
生活するうえで必ず必要なのは「お金」になります。
これは綺麗ごとなど抜きで現実問題、お金さえあれば生きることは出来ます。
そこで、まずは「お金」にフォーカスをして勉強・行動していこうと決めました。
現金、キャッシュカード生活の限界
今までは、少ないお金を特に気にせず使い、気にするとしたら口座残高やクレカの請求額だけでした。
「えっ気づいたら10万円口座から消えてる...」
「今月請求高すぎる、何にこんなに使ったんだ...?」
これはお金を気にせず使える富裕層以外の誰もが通る道だと思います。
まずは自分のお金の増減を把握しようとしました。
当時はクレカの使い方が下手で「ついつい使いすぎるんじゃないか」と不安があったため現金主義でした。
そこで、毎月使う金額を決め、その予算内で生活するようにし、カードを使うときは即時決済で口座残高にすぐ反映されるキャッシュカードを使っていました。
しかし、これだと何も解決されませんでした。
日々目減りする残高を毎日眺めるというまぁまぁ地獄な日々でした。
そんな日々を過ごす中で
- 何にどれだけ使っているの?
- そもそもお金使いすぎてるの?
- 結局、貯金出来てるの?
という疑問が生じました。
振り返ると、この過程があったおかげで今があるので「経験できてよかったな」とは思いますが、さすがに行き当たりばったりな行動なのでもう少し考え動くべきでしたね。
そこで
「どう管理すべきなんだ?」
「お金を減らすだけじゃなくて増やしたい」
と思うようになりました。
ある1冊の本との出会い
とはいえ、具体的に何から勉強していいかわからないという初学者あるあるの壁にぶち当たります。
お金関係で知っているキーワードは「つみたてNISA」「iDeCo」の2つです。
「投資」という言葉は知っていても、説明は出来ませんでした。
「0ベースで始めるのは非効率だ、ヒントを得よう」
そこで、向かったのが書店になります。
老後2000万円問題や終身雇用崩壊というニュースの後だったので、幸い本屋にはかなりたくさんの家計管理や資産形成に関する本がずらっと並んでました。
たまたま手に取ったのがトップ1%の人だけが知っている「最高のマネープラン」です。
これは過去ブログでも紹介しているので、気になる方は見てみてください。
日本の現状から資産運用・家計管理の重要性、マインドセットを学べました。
アマゾンのリンクを貼っておきます。
この本を読んでから、実際に具体的な行動を移すフェーズになりました。
以上がWHY「なぜ始めようと思ったのか」になります。
もしかしたら、今のみなさんの感じていることと僕の当時の感情・実体験がリンクする部分もあるかもしれません。
最初から投資に詳しかったり、家計管理が得意だったわけではなく、みんなと同じ初心者です。
きっかけと意志があれば、必ず行動でき、継続できます。
では、次に行動・継続すべき理由について説明していきます。
WHAT「メリットは何か」
ここまでで、「よし、家計管理をしよう...!」と決意するまでの経緯についてまとめました。
では、実際に家計管理で何を管理すべきか?
また、実際に1年間家計管理をしてみて実感したメリットについてこの章でまとめていきます。
家計管理のメリット
いくつかあるのでひとつずつ解説していきます。
1.何にいくら使ったのかが明確にわかる
「クレカの請求が先月よりも5万高い...何に使ったっけ?」
みたいなクレカあるあるが無くなります。
家計管理で大切なのは「見える化」です。
この「見える化」で何を見るかについては、「お金の増減」ではなく、使った金額の「内訳」です。
なぜ、内訳を見る必要があるのかについては次に繋がってきます。
2.生活水準を知れる
内訳が知れれば、各カテゴリー(家賃、食費、水道光熱費など)の支出の割合を知ることができます。
家賃を例に出すと「家賃は手取りの3割が一般的」みたいな事が言われています(諸説あり)が、実際の手取りに対する家賃の割合はいくらか?というのが分かります。
家賃などは固定費なので毎月計算する必要はありませんが、日用品や趣味等の支出は自分の収入に見合っているのかを毎月肌感覚で測るのは難しいと思います。
家計管理の手順は
- 収支の把握
- 支出の内訳の把握
- 貯金・投資の金額設定
- 節約項目(家賃、日用品など)の設定
- 節約開始(以下くり返し)
になると思います。
この記事を読んで頂いている方の多くは「資産を増やしたい」や「お金に対する不安をなくしたい」という方だと思います。
その場合、最も大切なのは3では無く1~2の現状把握なります。
無理のない範囲で継続するためにも現状を知るのはマストです。
そのためにも内訳を知って自分の生活水準を客観的に見ることが出来るのは大きなメリットのひとつです。
3.目標(予算)を立てられる
先程家計管理の手順でも書きましたが、現状把握をしたら目標の設定に移ります。
「手取り20万円で支出は15万円だから毎月5万円は手元に残るな。けど投資+貯金で6万円は手元に欲しい...!」
「なら、どの支出を削ろうか?格安SIM?自炊の徹底?」
「格安SIMにして月4000円は浮かせて、食費は自炊にすれば1万円分浮くから目標達成出来る!月7万円は今のところ厳しそうだから、とりあえず投資+貯金で6万円にしておこう。」
大切なのは投資もそうですが「継続すること」です。
家計簿つけても1週間で挫折したのでは意味がありません。
現状把握が出来たからこそ、継続できる範囲での目標を設定することができます。
また、無理のない節約も可能になります。
これが予算設定です。
これは余談ですが、もう既に「個の時代」となっていると感じています。
国や企業から自立・独立するためには経営者的視点が必要になります。
例えば
- 自分の市場価値はどのレベルか
- 価値を上げるために不足しているスキルは何か
- 収入をあげるためには取り組むべき事業はなにか(株式、不動産、副業など)
- どの程度の資産があれば余裕を持って生活できるか
つまり、企業が行っている攻めと国が行っている守り両側面を自身で考える必要があります。
経営者視点を持つためには経済への知識も必要ですが「お金の知識」はマストになります。赤字で倒産(=自己破産)しては元も子もありませんしね。
今の内から慣れるためにも家計簿はアプリ任せではなく、自分で管理してみるのも良いのでは無いでしょうか。
(これについては次の章で触れています)
HOW「どのように家計管理をしたのか」
ここまでで家計管理の必要性と把握すべき指標、メリットについては理解していただけたかと思います。
では、ついに最後のフェーズにいきましょう。
具体的な家計管理の方法についてです。
取り組んだ時系列順に説明します。
キャッシュレス化
アプリを有効活用し、家計簿管理をするためには「キャッシュレス化」は必須項目でした。
なので、アプリを入れる前にキャッシュレス化の準備を進めました。
クレカを使うのが不安な方はキャッシュカードでも全く問題ありませんが、ポイント還元などを考えるとクレジットカードや電子決済に完全移行するのがベターかな、と思います。
僕の場合は
の2つをメインにし、楽天Payもたまーに使っていました。
しかし、どうしても現金でしか払えないときもまだありますが、どれも数百円なので誤差の範囲内としてスルーしています。
Money Forward管理
家計簿アプリは沢山ありますが、何だかんだコレが使いやすいな、と思います。
便利なのは、使ったお金のカテゴリーを自動で振り分けをしてくれる点です。
スーパーで買い物をすれば「食費」にカテゴリー分けされ、タクシーに乗れば「交通費」に振り分けられます。
もちろん、手動でカテゴリーを変更できるので、僕は月末に一通り目を通してカテゴリーの修正をしています。
また、各種連携先が豊富にあります
- 銀行
- カード
- ポイント
- 通販
- 証券
- 電子マネー
など合計で2632ものサービスと連携することが出来ます(2021年1月24日時点)
口座連携
クレカ連携
ポイント、証券口座連携
また、月額500円でプレミアムサービスに加入でき、資産推移などを確認できます。
僕は無料で使っているので推移等はみれませんが、代わりにExcelでここを管理しています。
マネーフォワードはとても便利ですが、現金で支払った場合、家計簿に反映させるためにレシートを読み込むか金額を手入力する手間が発生します。
せっかくアプリ管理ができても現金主義だと家計簿管理のハードルが一気に上がってしまうので、キャッシュレス化は必須になります。
そうすれば、日々の生活を変えずとも自動的に家計管理が可能になります。
これが俗に言う「仕組み化」になります。
また、アプリで管理することでスマホから簡単に確認できるので同時に「見える化」も可能になります。
是非、マネーフォワードで家計管理してみましょう!
Excel管理
さて、こっからは家計管理のその先の段階になります。
マネーフォーワードではフリープランの範囲内で使っているので、資産の内訳(現金比率など)や資産推移はExcelで管理しています。
これが手間に感じるのであれば月500円払って自動化すればいいと思います。
ただ、自分は経営者的視点で物事見る勉強のために、自分の資産は自分で管理するようにしています。
また、5年後を目安に不動産事業を始めていきたいと思っています。
不動産事業は投資なので
- その物件から得れる収入は?
- その土地の資産価値は?
- 今後値上がり物件になる?
- 投資すべき価値はある?
など、様々な視点で投資判断が必要になります。さらに、購入後も事業である以上は管理は必要になって来るので、今の内から資産管理の癖をつけて、管理の最適化を図っています。
なので、個人的にはそこまで強くExcelやGoogleスプレッドシートなどでの管理は推していません。
自分で管理したい方はぜひトライしてみてください。
予算管理
ここからの内容はある程度、家計管理が続いた方向けになります(だいたい半年~1年)
家計簿を1年つけると、自分の生活水準が分かり、毎月何にどれくらい使っていて、何万円あれば生活できるか、が把握できます。
マネーフォワードの支出項目や金額をまるっとExcelにコピペして管理してるので、正直めっちゃ楽です。毎月月末に10分あればExcelへの入力が終わります。
このように自分の生活水準が把握できれば、来年の目安の生活費を組むこともできます。
実際に今年の目標は設定してあります。
この図を見るとあることに気づく方もいるかもしれません。
こんなにも家計管理が大切!固定費見直し!とか言ってますが、家賃は割と高めです。
これは経済的にみればあまりよろしくありませんね。ただ、本当にお気に入りの物件が見つかって、本当にお気に入りの部屋にできたので感情的には大満足しています。
自分の満足度があがる支出は許容することにしています。
(むやみに生活水準はあげないようにします)
ここまでできると自分の将来設計のハードルがぐっと下がります。
例えば
- 資産運用に回せる余剰資金はどれくらい作れそうか?
- 1000万円をためるのには何年必要か?
- 通年で見て明らかに削るべき箇所はあるか?
- 結婚資金はいくらなら家計への負担が少なく済みそうか?
- などなど
家計管理のスタートが上手く切れて、1年間継続が出来れば見えてくる世界がまたさらに広がります。
国や企業も毎年予算を組んでその範囲内で動いているように、「個の時代」で個人の独立が求められる以上、国や企業のようにお金の管理もしっかりとする必要性が出てくると思います。
今時点では必須科目ではないかもしれませんが、今後資産運用の流れが広まり、お金の値動きを目の当たりにすることが当たり前になれば、必然的に家計管理の必要性も問われてくると思います。
「家計簿なんてきっとメンドクサイ、煩わしい」のようなネガティブな感情以上のポジティブな感情が生まれると思います。
できるできないじゃなく、やるかやらないか。
やってみてめんどくさかったら辞めていいです。
資産運用と同じく、まずは小さく一つずつ始めること!
皆さんの背中を押せればうれしいです。
では、また次回の記事で。