オリラジ中田敦彦が誤って伝えた米国株投資についての修正と補足②
こんにちは、こーたです。
今回は少し間が空きましたが
「オリラジ中田敦彦が誤って伝えた米国株投資についての修正と補足①」
の続きになります。
前回の冒頭でも書きましたが、あっちゃんは
「興味を持つきっかけ作り」
でYouTube大学を運営しています。
膨大な情報をかみ砕いて分かりやすく伝えてくれているので、無意識的なミスリードが出てきても仕方ないな、と感じます。
なので、この一連の動画で
「あっちゃんはうそつき!」
とか言わないようにしましょう。
大切なのは、間違った情報を正しい情報に自分の中でアップデートすることだと思うので批判するのは二の次、三の次、四の次...になります。
「前回の記事をまだ見てないよ~」
って方は先にこっちから見たほうが今回の話がよりスムーズに入ってくると思います。
あと、今回記事で触れている動画も載せておくのでまだ見ていなかった方はこちらの動画を先に見てからのほうが今回の話がよりスムーズに入ってくると思います。
さぁ、あっちゃんの動画と前回記事を読んでいることを前提に進めていきましょう。
進め方は
です。
では、いきます。
1.動画の概要
まず、この動画全体を通して伝えたいことをまとめました。
①マネーマシンを作るために10銘柄に投資せよ
インカムゲイン(配当金)を再投資することでマネーマシンを作るには
「連続増配高配当株」
に投資せよ。
(参考としている本の著者「バフェット太郎」はこの10銘柄をオススメしている)
- ウォルマート(小売)
- コカ・コーラ(食料品)
- アルトリア・グループ(タバコ)
- フィリップ・モリス・インターナショナル(タバコ)
- P&G(化学)
- エクソン・モービル(石油・石炭製品)
- マクドナルド(飲食店)
- IBM(電気機器)
- ベライゾン・コミュニケーションズ(情報通信業)
- ジョンソン・エンド・ジョンソン(医療機器・医薬品)
②景気サイクルに合わせた分散投資をしよう
景気サイクルとは
回復→好況→後退→不況→回復→...
が繰り返されるサイクルの事です。
この景気サイクルに応じて強い銘柄を選んで投資をしよう!
好況期に強い銘柄:サービス業
後退期に強い銘柄:エネルギー関連
不況期に強い銘柄:生活必需品
回復期に強い銘柄:ハイテク・バイオ関連
更に、投資の鉄則は「負けないこと」だから不況に強い生活必需品株を買ってディフェンシブに運用しよう!
理想の比率
好況株:後退株:不況株:回復株=1:1:7:1
③個別で選ぶのが難しいならETFに投資せよ
ex)日経平均株価指数、ダウ平均株価指数、S&P500指数など
投資家のほとんどはこれらの指数には勝てない
ここから補足です。
なぜなら、これらの指数を作り上げているのはプロのファンドマネージャーだからです。
莫大な資金を扱うファンドマネージャーの取引によって需給バランスが動いて株価が決まる(=一般人が株を売っても株価に1μmも影響を与えない)ため、日経平均もダウ平均もプロの日々の運用成績である、と言えます。
これが小型株(中小企業の株)であれば個人投資家の売買が株価に影響を与えることもありますが、一般的には個人が株価に与える影響はほぼないと考えられています。
指数に勝つことはプロに勝負を挑み勝ちにいくようなもの。
つまり、指数に連動した(=プロと同じように運用する)投資手法こそが最も勝率の高い投資方法である。
(補足終わり)
だからETFを買おう。
ex)SBI・バンガード・S&P500(ウォーレン・バフェット推奨)、楽天全米株式インデックスファンド
ちなみに、ETFではなく投資信託を買うでも全く問題ありません。
この2つは違いはあれど「分散投資」という観点では、ほとんど同じものになります。
④投資の鉄則を守ろう
1.軍資金と貯蓄は分ける
[20代~30代]投資:貯蓄=7:3
[40代~50代]投資:貯蓄=5:5
[ 60代~ ]投資:貯蓄=3:7
2.一気に買わずに積み立てろ
時間を分散させることでリスクを下げる
3.マイルールを崩すな
自分なりのマイルールをつくって守り続けろ
以上です。
さて、ここからが本題です。
2.景気サイクルに適したセクターは変化している
果たして、景気サイクルで本当に強いセクターはあるのでしょうか?
今回のコロナショックでの各セクター(業界)の株価を比較します。
青:エネルギーセクターETF(IYE)
赤:生活必需品セクターETF(XLP)
緑:ハイテクセクターETF(XLK)
コロナ前までは好況期だったので、サービスセクターETF(オレンジ)が伸びるはずですが横ばいですね...
また、後退期(つまり下落相場)はエネルギーセクター(青)が強いはずですが断トツの下落率です......
更に、不況期では生活必需品セクター(赤)が強いはずですが4月中旬から停滞しています.........
全然景気サイクルに沿っていないですね。
この中で終始リードしていたのが回復期に強いハイテクセクター(緑)です。
一応、比較年数が1年と短いので5年間の推移を見てみましょう。
サービスセクター(オレンジ)と生活必需品セクター(赤)が入れ替わっていますね。
とはいえ、なんといってもエネルギーセクター(青)の弱さと、ハイテクセクター(緑)の強さが際立っています。
このグラフから
過去の歴史通りに進む時代ではない
という事が予想されますね(あくまで今回に限った内容なので言いきることは出来ません)。
「時代に合わせた最適な投資法を見つけ、それに合わせた運用をすべき」
ということがこの分析からもわかるのではないでしょうか。
これがまず1つ目の
「あっちゃん、それ間違ってるよ!」
ポイントでした。
(なんなら著者が間違っている可能性まである)
3.AppleやMicrosoftは米国株式市場のトップランナー
動画の3:30あたりに
「AppleやMicrosoftといった超有名企業は、成長企業ではなく株価が横ばい(=成熟企業)なのでキャピタルゲイン(売却益)は得られないが、配当金は多く出すためインカムゲインは得られる」
とありましたが、これは皆さんもツッコミポイントが分かると思うのでサクッと訂正します。
早速AppleとMicrosoftの株価と配当利回りを見ていきましょう。
S&P500指数に連動するETF(VOO)がオレンジ線です。
めっちゃめちゃ伸びてますね。文句なしの成長率です。
また、配当利回りは
Apple:0.94%
Microsoft:1.84%
とかなり低利回りです。
「高配当株」として伝えるのであれば最低でも3.5%くらいの利回りは欲しいです...
利益を配当金として分配するのではなく、企業内で再投資することで複利的に株価を伸ばしてきた
とも言いかえれます。
これは前回の記事の「配当金」のところでも触れていましたね。
ここが2つ目の
「あっちゃん、それ間違ってるよ!」
ポイントでした。
4.時間分散は逆にリスクが上がる
さて、ここが一番意外な点ではないでしょうか。
「長期・積立・分散」が投資の鉄則なのはこのブログをここまで読んでくださっている方は当たり前、と思っていると思います。
ただし、完全なる私見ですが一か所だけ数学的直感が反応した点がありました。
(しがない地方国立大の経済学部卒の直感なので異論は認めます)
それは「積立」です。
「積立投資でドルコスト平均法を利用し、リスクを抑えよう!」
というやつですね。
こちらの記事(ロボアド投信のTHEOとWewlthNaviについてまとめた記事です)で触れているので、一応リンク載せておきます。
上の記事でも
「一括より積立の方が"比較的"オススメ」と書いていますが、その理由をここで明らかにしていきます。
と、いきたいところですが、さすがに長くなりすぎるので一旦ここまでとします。
また、もう一つの理由としては
「投資におけるリスクの理解」
をしっかりとしてからでないとこの項目を理解できないのであえて別の記事で書きます。
ということで続きは次回にまとめますね。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
では、また次回の記事で。
次回「積立(ドルコスト平均法)による時間分散ってリスク分散になっているの?」