2020年9月の運用成績と「株式バブルって崩壊し始めたの?」について
こんにちは、こーたです。
9月は米国株式市場で大きな下落月となりました。
この夏休み期間に投資を始めたよ~って方はいきなり下落を食らう結果になってしまいましたね...
でも安心してください。
自分も2018年にTHEOを始めた初月から-9%を叩き出したので元気出していきましょう。
そのうち上がります(経験者は語る)。
とはいっても、この下落を受けて不安に感じる方もいると思うので、9月の運用成績と合わせながら
- 下落要因
- バブルの発生条件
- バブルはもう崩壊するのか
について見ていきましょう。
今月の下落に対する不安も少しは解消されると思います。
ちなみに
長期投資に私情は不要なのでいい意味で思考停止して淡々と積み立てていきましょう。
というセリフで最後を締めくくっています。
「投資を始めてから値動きが気になってメンタルがぶれる」
という方は参考までにこの記事を見てみてください。
それぞれタイトルの通りなので説明は不要ですね。
気になる方を読んでみてください。
少しは地に足をつけて心落ち着ける内容になっていると思います。
進め方は
です。
今回のメイントピックは下落理由とバブルについてなので運用成績についてはサクッとまとめます。
では、いきましょう。
運用成績
まずは全体の成績から見ていきます。
元本:611,196円
評価額合計:684,959円
評価損益:73,763円
なので利回りは12.1%です。
先月よりも3%ほど落ちました。
9月の保有銘柄の値動きを見ていきましょう。
月頭を0%ラインとするとすべての銘柄がマイナスになっています。
特にハイテク株のQQQの下落が-10%を超える大ニュースになりました。
では、なぜ今まで好調な米国株式市場がここまで大きな下落をしたのかはETFの成績を見た後で説明します。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の成績は
元本(累計買付金額):216,666円
資産(評価金額):234,840円
運用益(トータルリターン):18,174円
なので利回りは8.4%です。
先月が15.2%だったのでかなり落ちました。
次に各種ETFを見ていきましょう。
ETF
損益額と利回りは
GDNA:2,492円(4.83%)
GFIN:3,320円(5.05%)
GMAN:14,965円(20.00%)
QQQ:34,811円(17.18%)
と先月に引き続きGMANとQQQが好調ですね。
そして、ついにGMANの利回りがQQQを上回りました。
先月の利回りは
GMAN:20.78%
QQQ:25.53%
だったのでQQQ、つまり米ハイテク株がどれほど下落したのかが分かると思います。
各ETFのコロナショック前後の推移を見ていきましょう。
とはいえQQQが強いのは一目瞭然ですね。
では、次に今月の下落理由について見ていきましょう。
下落の要因
あくまで可能性の範囲内ですが、考えられる要因は3つありました。
- コロナワクチン開発への期待低下
- 追加経済政策の進展がない
- リセッション(景気後退局面に入ったことで株価が下落する状態)説※
※これについては次の章で話していきます。
1.コロナワクチン開発への期待低下
ネットニュース等で目にした方もいると思いますが、現在コロナワクチンの開発に世界中の製薬会社が取り組んでいます。
臨床試験(治験)でいい結果が得られず取り消しになった企業もいくつかありましたが、それ以上の企業が臨床試験を進めています。
本来、新薬の開発には10年と数百億のコストがかかると言われているのでこのピッチで臨床試験まで進んでるだけ相当スピーディだと思います。
しかし、投資家からは
「アメリカ大統領選までにワクチンが開発される」
と期待されていたため、この期待を応えれるか雲行きが怪しくなったことを受け下落をしました。
早く開発されるといいですね。
コロナワクチンの開発に取り組んでいる企業とその進捗状況はこちら↓
新型コロナウイルス 治療薬・ワクチンの開発動向まとめ【COVID-19】(10月2日UPDATE) | AnswersNews
2.経済政策を出し切った?
アメリカは既に異次元の政策をとっていますよね。
金利をほぼ0にする(=ゼロ金利政策)ことにより、多くの人や会社がお金を借りられるようにしたり、社債を大量に買うことで企業の倒産を防いだりなど、手厚いサポートをしていますが、
- これ以上の目新しい政策が出なかったことで投資家の期待に反し、下落につながった
- 量的緩和を2023年まで維持すると言い切ってしまった(手持ち札の最強カードを出してしまった)
この2つが要因だと言われています。
アメリカの中央銀行”FRB”は一つ一つの発言に非常に重みがあります。
なんせ世界の中心であるアメリカの中心となる金融機関ですからね。
「2023年まで0金利を維持する」と言い切るのは何か裏があるのか、判断ミスなのかは素人目にはわかりませんが、個人的には
「なにも今決断しなくてもいいんじゃないのか...?」
と思ってしましました。
とはいえ、投資家的には低金利は好材料なのでこれが続くのは嬉しいです。
金利が下がると特に大きな買い物(家や車)が活発になります。
となると特に不動産価格が上がり(需要が高まるため)、相乗効果で市場全体のお金の流れが生まれ、インフレを加速させます(お金の供給量よりも需要量が高まるため)。
インフレ状態は株や不動産投資をするにあたって預金より有利に働くので好循環を生む要素の一つとして見られます。
「え...なんで有利に働くの?」
って方はこの記事の4-③「安全(≒安定)か?」で触れているので見てみてください。
アメリカもアベノミクス時代の目標だった2%のインフレを目標にしています。
ちなみにこのインフレ率2%は世界の基準でもあります。
これ以上のインフレ目標は基本的には掲げません。
というのも、2%以上のインフレをすると自国と外国通貨のバランスが崩れ為替相場が大きく変動するためです。
少し難しくなってしまいますが、簡単に言うと
「シーソーのバランスを保ちたいからお互い同じ分だけ調整しよ。」
って話です。
1ドル100円の状態で日本だけがインフレになるとどうなるのか、雑にまとめます。
- インフレが起き、1年後に100円のリンゴが120円になる(今までの100円玉ではリンゴが買えないため円の価値は相対的に落ちる)
- 為替が1ドル100円から1ドル120円になる
- アメリカは1ドルで120円分の日本商品を買えるようになる(お得)
- アメリカは日本から安く大量の輸入をする(=日本からの輸出は活発になる)
- 日本は逆に輸入の際、多くの円を払う(円の価値が落ちているため)
- 輸入で仕入れた原材料が高くなるので、必然的に商品の価格が上がる(前まで120円だったのに140円に値上がりした)
- 余計に買えなくなる
- 企業も原材料費が高くなったことで、インフレ率に比例して給与を増やすのが難しくなる
- お金の流れが止まる(人でいう血が止まるようなもの)
- 不景気へGO
もっと複雑ですが、ざっくりまとめるこのような流れになるので、他国と協力してインフレ率を同じ水準で伸ばしたり、為替相場を大きく崩さないよう日々調整をしています。
だから為替相場は毎日「~」のようにジグザグしているしているとも取れますね。
ここまでをまとめると
下落の要因は
- 大統領選までにコロナワクチンの開発が難しくなった
- 目新しい金融緩和がなかった&最強の手札を切った
- リセッション説
でしたね。
3つめのリセッション説についてはここから検証していきます。
バブルの発生条件
この記事を基に解説します。
まずはこのグラフを見ていきましょう。
「これが何を意味すんの?」
って話ですが結論
「数値が高いほどバブルの状態を表している」
ということです。
2000年はITバブルの時期ですね。
ハイテク株が多く含まれているNASDAQ指数がS&P500指数と乖離(ハイテク株の伸びが他業界を突き放す)するほどグラフは右肩上がりになり、バブルを加速させます。
このグラフを見るとITバビルのピークが3.3で今(9月13日時点)が3.5なのでバブルのシグナルは出ていることが分かりますね。
とはいえ
「このグラフだけでバブルって決めるのは浅はかじゃない?」
と感じる方もいると思うのでバブルの発生条件を調べてみましょう。
先ほどの記事から抜粋します。
※知らない単語が出てくるので理解不能かもしれませんが後で噛み砕いた表現に直します。
バブルが発生するには「新たなパラダイムが生じており、そのパラダイムに基づくと従来のファンダメンタルズが示唆するバリュエーションは変わるはずだ」という考えが広まらなくてはならない。この考えはウォール街を超えて投資家の想像力に訴えかける必要がある。さらに、株価を押し上げるのに十分な投資資金も存在しなければならない。新型コロナウイルス危機はこの3つの条件をすべて満たしている。
...はい、お手上げですね 。
3つの条件ってあるけど、どこが条件なのかも検討が付きません。
なのでこの文章をかみ砕いて分かりやすくしてみましょう。
専門用語も聞きなれた言葉に置き換えます。
パラダイム:ものの見方、捉え方
(パラダイム・シフトって言葉は聞いたことあると思います)
ファンダメンタルズ:経済指標(経済成長率、株価上昇率など)
バリュエーション:企業価値の評価
日本語に直せたので噛み砕いていきます。
バブルの発生条件①
「新たなモノの見方が生じて従来の経済指標が示唆する企業価値の評価が変わるはず」という考えが広まること
今までのハイテク株は経済の回復期に伸びる銘柄として認識されていましたが、今回のコロナ禍で全世界が下落する中、ハイテク株は暴騰しました。
発生条件①はクリアしています。
これについてはこの記事に書いてありますので
「景気サイクルと各セクター(業界)株の関係性が気になる!」
という方は見てみてください。
バブルの発生条件②
①の考えがウォール街を超えて、投資家の想像力に訴えかけていること
まさに「ハイテク株は回復期に上がる銘柄というわけではない」というパラダイムシフトが起きていますね。実際にこの価値観は世界的に広まっています。
なんせ、投資素人の自分の元にまでこの情報が回ってきたのでこれについては断言できます。
実際に米国株式市場の急回復は個人投資家の参入の影響もかなりあるみたいです。
発生条件②もクリアしていますね。
バブルの発生条件③
株価を押し上げるのに十分な投資資金の存在
十分な投資資金があるかはFRB(アメリカの中央銀行)の純資産を見ていきましょう。
FRBがたくさんお金を持っている(大量のお金を刷っている状態)という事は、その資金で遅かれ早かれ株式市場が活発になるのでこの条件は外せませんね。
新型コロナ対策後の主要中央銀行(FRB、ECB、日銀)のバランスシートの資産の部の変化 | OANDA FX/CFD Lab-education(オアンダ ラボ)
既にリーマン時の倍近くお金が刷られています。
この刷ったお金を国民に配布したり、企業の株や社債を買うことで下支えをしたりすることで経済が崩壊するのを防いでいますね。
これは日本でも同じことが起こっていますね。
一律10万円給付と日銀による株・社債の大量買いがニュースになりました。
発生条件③もクリアしているので現在はバブルと言っていいでしょう。
では、
「バブルはいつ崩壊するのか?」
について少し考えてみます。
バブル崩壊の引き金は何か
2000年のITバブル崩壊と2008年のリーマンショックの原因を見ると金利の引き上げが原因になります。
これは日本のバブル崩壊と同じ構図です。
バブルにより物価が際限なく上がり、そのあとの落下のダメージを軽減するために金利を上げるのが好景気に行う金融政策です。
ランナーズハイになって全力で坂を駆け上がっていたのに、後ろから首元引っ張られたら誰でも体力切れて失速しますよね。しかもそっからのコンディションは最悪になります。
過去のバブル崩壊はこの金利の引き上げでしたが、今のアメリカの金利は0です。
さらにこのゼロ金利政策は短くとも2023年まで続きます(さっきもこれについて触れましたね)。
なので多少の株価の暴落はあれど、今はバブル状態なので悲観する必要はないと思います。しばらくはランナーズハイです。
ただ、投資を始めて初めてのバブルを経験している?みたいなので実感は全くありません。むしろバブル市場に慣れるとあとが怖いですね。
とはいえ
長期投資に私情は不要なのでいい意味で思考停止して淡々と積み立てていきましょう。
今回の内容は以上です。
更新頻度落ちると言いつつ、月1くらいでは更新しようと思います。
では、また次回の記事で。