今まで見ていた時間軸を変えてお金の価値を知ろう
こんにちは、こーたです。
今回はいつもより本格的な金融の勉強に近い内容で、お金の価値の求め方について説明します。ちょっと難しいかもしれないですが、この記事で僕のことは嫌いになっても投資の事は嫌いにならないでください(古いか)
きっと今回の内容が分かれば「何にお金を使うべきか」という考え方に深みが増すと思うのでぜひ読んでいってくれるとうれしいです。
では、いきましょう。
早速ですが質問です。
「今1億円を受け取るか、40年後に1億円を受け取るかを選べます。どっちがいいですか?」
間違いなく今受け取りたいですよね。感覚的に選んでもほぼ全員同じ意見だと思います。
では、2問目です。
「金利10%で今50万円を受け取るか、来年に60万円を受け取るか選べます。どっちがいいですか?」
少し考えちゃいますよね。これの答えが出せた方は恐らく
今50万円受け取って10%で運用すれば来年には55万円だ!てことは今の50万円の価値は来年に受けとる60万円の価値より低い!だから来年に60万円もらったほうがおトクだ!
という考え方になったと思います。これは日常生活を送る中ではごく一般的な考えですよね。
”今視点で未来を見る”
=時間軸が現在でそこから将来の価値を見る
ところが投資・ビジネス(株式、不動産、設備投資、企業買収etc)におけるお金の見方は真逆で
”未来視点で今を見る”
=時間軸が将来でそこから現在の価値を見る
が一般的になります。
「は、何言ってんの?」
となりますよね。では、さっきの問題の図解を基にこの概念を理解していきましょう。これはビジネスにおいても非常に大切な考え方になります。設備投資や事業投資の場合、大量のお金が手元から離れていくので、将来だけを見て楽観的に投資をするだけでは難しいです。なので意思決定の際はより現在にフォーカスした見方をし、投資をするにふさわしいか判断しよう、というのが現在価値の概念です。ぜひ覚えていってください!
さっきの問題では僕含め全員が最初に55万円を計算で求めたと思います。この55万円の事を専門用語で将来価値といいます。
時間軸が現在でそこから将来の価値を見るので将来価値と覚えれば簡単ですね。
では逆に来年の60万円の価値を今の価値に直したら??
この考え方で求めたものを現在価値(=時間軸が将来でそこから現在の価値を見る)といいます。将来価値では今の50万円に金利10%をかけたので、現在価値の場合は来年の60万円を金利10%で割ります。すると54.5万円とでましたね。
(この金利で割ることから現在価値を求める時は「金利」を言い換えて「割引率」と表現します⇒今回でいうと割引率は10%)
これが意味するのは
「来年の60万円は今でいう54.5万円と同じ価値」
すなわち
「1年後の60万円の現在価値は54.5万円」
ということです。現在価値で計算すると50万円<54.5万円になり、50万よりも価値が高いことがわかるので来年に60万円もらったほうがおトクということが分かります。
さて、現在価値の概念と求め方は理解できましたね。これでひとまず投資脳を作ることが来ました。では、次の問題に取り組みましょう。より実践的になります。
「あなたは2300万円の資本を持っています。あなたはA社が持つ”3年間で1000万円/年の利益を出すビジネス”に投資をしようと考えています。しかしA社からは2500万円で投資をしてほしいと言われています。この投資額は妥当ですか。また投資金額を2300万円まで下げた場合、あなたの利益は何万円になりますか?(金利は10%)」
これを見てパッと答えが思い浮かぶ人は秀才です。ただ、先ほど現在価値については理解できたので簡単に求めることが出来ます。一緒に考えていきましょう。
基本的な求め方は同じで1年目、2年目、3年目のそれぞれの現在価値を求めます。ただ、2年目以降は割引率が掛け合わさるので1.1^2、1.1^3…と続きます。図のオレンジ枠の中の計算式を参考にしてください。
(「^」は累乗を意味する記号です)
確認として1~3年目の現在価値が出たら答え合わせをしてみましょう。
1年目の1000万円の現在価値=909万円なので
909万円を年利10%で運用したら1000万円に戻るはずですよね。計算してみましょう。
909万円×1.1=999.9万円≒1000万円になりました。
2年目も同じく
826万円×1.1^2(2年間運用するから)=999.46万円≒1000万円
3年目も
751万円×1.1^3(3年間運用するから)=999.581万円≒1000万円
ちゃんと合ってましたね。この^(=累乗)は投資の「複利効果」を意味しています。複利って何?って人はこの記事を参考にしてみてください。
「1-2にある長期」の項目で触れています
この計算で1年目~3年目までのそれぞれの現在価値の合計は2486万円とでましたね。つまり
「2486万円で投資をすれば±0、それ以上の投資額では損失になり、それ以下の投資額では利益が出る」
ということが分かります。なので、この質問にあるように2500万円で投資をしてほしいと言われていますがこれでは損をしてしまうので問題の答えとしては
「2500万円という投資額は妥当ではない。そして2300万円で投資をした場合の利益は186万円」
とわかりますね。なので「値切り交渉をしていこうorスルー案件」と考えます。これがビジネスにおける意思決定の手順です。
そしてちゃっかり186万円の利益が出る、と書きましたがこの186万円の事を正味現在価値と言います。
正味現在価値は、投資によってどれだけの利益が出るかを表す指標で「この投資プロジェクトは利益生んでくれるの?」「A社とB社どっちに投資したほうがいいかな?」という意思決定の際によく使われる指標になります。
正味現在価値=現在価値ー投資額
で求められるので、今回でいえば
2486万円ー2500万円=-14万円⇐投資はすべきではない
2486万円ー2300万円=186万円⇐投資してOK
と求められますね。正味現在価値は大きければ大きいほどいいとされています。現在価値とセットで覚えておくといいですね。
ふー、難しいですね。しかしこれからは個の時代といわれているので、自分でビジネスの上流から下流までの知識を持っておいて損はないと思うので覚えておくといいかもしれませんね。また仕事以外にも大きな買い物(家、車etc)をする際にこの考えは活きてくると思います。
今回はここまでにします。次回の記事ではこの現在価値の概念を基に「株式投資における投資判断の下し方」についてみていきます。実際に企業の財務諸表のどの数字を使って求めるのか、について書くのでまた少しレベルアップした内容にはなりますが、より投資の本質に近づいていきますので、興味のある方は見ていってくれるとうれしいです。
では、また次の記事で。
2020年4月の運用成績とオマケの投資知識
こんにちは、こーたです。
今回は4月の運用成績と今後の株式市場の見方とそれに付随する知識についてざっくり書いていきます。
( 5月1日時点での結果で、投資先は投資信託の「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」です)
では、みていきましょう。
まずはS&P500のチャートから
記念すべき1回目の買い付けは4月3日です。3月23日の1番底を逃したのでミスったかな...と思いきや割と株安のタイミングで買えたので悪くないかな、と思います。
では、実際に1カ月弱(4/3-5/1)の運用実績を見ていきます。
つみたてNISAは年間で40万円までしか積み立てれないので月数で割った33333円/月からのスタートです。
ちなみにつみたてNISAは楽天カード決済で毎月33333円を引き落とす予定(楽天ポイント1%還元のために)でしたが、5月分はカードの上限を突破していて引き落とせないという痛恨のミスをしました...
単純に上限額が低すぎだったので速攻で引き上げました...
33333円→39253円(+17.7%)
正直この結果は異常だと思っているので、楽観視はしていません。なんなら少し危険視をしているくらいです。
コロナの影響で株式市場もまだ少し混乱していますし、おそらく本来の株価とかけ離れてるんじゃないかな??とには思っています。
さて、個人的にはなりますが5月以降の株式市場は今まで以上に注目したいな、と思っています。
5月は投資の格言で「セルインメイ(Sell in May)="5月に売れ"」と呼ばれる月で株価が下がりやすい傾向にあるといわれています。
と、いうのも
があるためです。インデックス投資を始めるつもりの人や既に始めている人は以下の説明は特に覚えなくていいので流し見で大丈夫です。もし、個別株投資に興味があったり単純に株式投資の知識を増やしたい方は新たな知識が増えるかもしれないので読んでいってくれると嬉しいです。
信用取引とは、自分のお金を証券会社に預けて、預け金の約3倍の金額で取引が出来る制度です。これをレバレッジ(≒てこ)と言います。
⇒100万円を証券会社に預ければ、300万円分の株取引が出来る
これ、利益が出ればウハウハですが、マジで素人は手を出さないほうがいいとおもいます。短期売買なので難易度も上がるし下手すると借金を背負うリスクがあります。これについて書くと話がそれますし、僕も手を出すつもりはないのでわざわざ記事にもしません。
一般的に株式市場は年末にかけて株価が上がる傾向にあります(=みんな株を買い始める)そして信用取引の場合は買った半年以内に決済(売却)をしないといけないので12月の半年後の5月に信用取引組が売却することで株価が全体的に下がる傾向があるから、という理由になります。
次にアメリカの税制度です。
これはサクッとまとめると
年末調整の還付金が3月~5月にかけてどさっと入るので戻ってきたお金で消費や投資が活発になる、つまり株価が5月にかけて上がりやすい傾向にある。
という理由です。
還付金の配布がひとしきり完了すると消費・投資が落ち着くので、実経済に近い株価に戻る(=株価が下がる)ことが傾向としてあるみたいですね。
ここらへんの投資・経済背景を踏まえてこれからの株式市場の動向は要チェックしていくつもりです。
ちなみにこのセルインメイには続きがあって
「Sell in May,and go away;don't come back until St Leger Day」
「(株は)5月に売りなよ。そして9月の第2土曜まで株式市場に戻ってきちゃダメ」
が実は隠されています。5月から9月の第2土曜にかけて市場が落ち着く傾向があるみたいです。なので今年の5~9月の動向によりフォーカスしていきたいですね。
去年の秋頃から投資の勉強を始めたので夏の株式市場については初めて触れます。どうなるのか楽しみです。
ま、株価の予想なんて素人には無理なので当たっても外れても気にしないメンタルを持つのが大事ですね!売却は考えずに着々と積み立てるのみです!
では、また次回の記事で。
株式投資が向いている人とそうでない人
こんにちは、こーたです。
最初に断っておくと、この項目に当てはまらないから投資をしてはいけない!ということではなく「今のままだとちょーっと向いてないかもよ??」くらいに捉えてください。投資を始めとする資産運用は基本推奨派なので、「とりあえずやってみる精神」を持つことはおススメします。
さて、今回は「株式投資が向いている人とそうじゃない人」の違いについて個人的な考えを簡単にまとめて見ます。項目は
です。では、いきましょう。
余剰資金があるか
これは言わずもがな投資はリスクを背負うものなので家計が厳しいなら手を出すべきではないと考えます。そのような状態で投資をするのは精神衛生上少し危ないかな?と思います。お金の余裕は心の余裕ともいいますしね。
利益が出ていればうれしくなり更に投資金額を増やしたり、損をしていればお金も心も余計に苦しくなる。
つまり毎日の変動に”一喜一憂”してしまう可能性が高いかな、と思うので余剰資金がなければまず家計の見直しや収入を上げる努力をするのがベターかなと思います。
+強いメンタルがあればなおよし(これは実践しないとわからないかも)。
余剰資金がないのに投資をするリスク
- 家計の圧迫
- メンタルの悪化(日々の値動きに一喜一憂しメンタルが揺さぶられる)
次に2つ目
ゴール設定がされているか
投資の世界ではこれを「出口戦略」といいます。つまり
投資の先に何を見ているのか?
これを聞かれて答えに詰まるのであれば一旦投資はストップして考えてみましょう。その答えは人それぞれですが
・配当収入を月ベース20万円もらって不労所得を実現したい
・少なくてもいいから収入の柱を増やしたい
・将来は家や車を買いたいからそのための資金つくりをしたい
etc...
自分のゴールは「配当収入(=不労所得)月ベース20万円」です。多分15~20年くらいかかるけど...
なぜゴール設定が大切かというと
ゴールから逆算して投資資金や積立期間を計算するから
です。終わりの見えないマラソンを走るより、ゴールまであと〇km!って標識があったほうがペース配分を考えれたりモチベーションが続くのと同じ原理ですね。
僕たちのような個人投資家がプロに勝てる唯一の方法は「辞めないこと(=長期投資)」です。理由を細かく書くと長くなるので端折りますが、情報戦・心理戦ではほぼ100%プロに負けます。ただインデックス投資で長期間運用できればそこそこの運用益を出すことは十分にあり得るので、僕たちが目指すのはそこになります。
...となると最大の敵は「メンタル」です。いちいち一喜一憂しているようであれば20年ベースの長期投資は難しいというのが個人的な意見です。そこでこのメンタルの問題を解決するのがゴール設定です。ゴールを先に設定すれば多少損失が出ても「目標の〇〇万円貯まるまではじっくり待とう」という考えが出来るのでこのゴール設定は必須だな、と考えています。
ゴール設定(出口戦略)がないのに投資をするリスク
- メンタル・モチベーションの低下・不安定による途中退場
目的と手段がごちゃ混ぜ(手段の目的化)になっていないか
これはゴール設定のところ重なる部分はありますが、「何のための株式投資か?」をはっきりさせておく必要があります。
あくまでも手段としての株式投資という位置づけにするべきです。僕の場合は
目的:本業以外の収入源から月20万円ベースの収入が欲しい
手段:株式投資
です。しかし、株式投資が目的になるとどうなるのか?
目的:株式投資
手段:毎月3万円ずつ積み立てる
これが何を意味するかというとスケールと難易度が下がり、さらにゴール設定が出来なくなります。こうなると
- 本質的な問題が解決されない
- 軌道修正が難しくなる
という問題がでてきます。手段が目的化すると「あれ、そもそもなんで株式投資してんだっけ?」と我に返ります、必ず。こうなると途中退場のリスクが高まってしまいますね。
また、僕の場合は「20万の収入源を作るための株式投資」になり、臨機応変に投資先・投資金額を変更することが出来たり、もし投資が向いていないとわかればビジネスを立ち上げたり副業をしたりと20万円を得るための軌道修正は簡単にできます。
しかし、株式投資が目的の場合だと投資金額はどうであれお金を入れた時点で目標が達成されてしまっているので「あれ、そういえばなんで株式投資してんの俺/私。」となった場合修正が出来ず辞めるという選択肢しか出てこなくなります。
手段の目的化によるリスク
- ふと我に返った時の途中退場
さいごに
以上3つが株式投資に向いている人とそうでない人の違いです。今は向いてないって人も「目標作って余剰資金作る工夫をする」ことさえできればあとは目標が達成されるまでコツコツ積み立てて基本ほったらかしで十分だと思うのでハードルは高くないです。
株式市場から退場しないのが唯一の勝てる方法なので、そうならないような資金とメンタリティを持つことが一番重要な気がします。
コロナショックのような大事件が起こると話は別ですが今はここまで深く考えなくてもいいかな?と思うで参考にしてみてください。ばいばい~。
資産形成のためのポートフォリオを考えてみた
こんにちは、こーたです。
今回は「お金を増やす方法をちゃんと考えてみる」の最後の記事になり、今までの記事の内容を踏まえて「ポートフォリオ」を組んでみます。
ポートフォリオ作成にあたり、家計簿の有用性や資金管理のためのキャッシュレス化についても少し触れているので併せて読んでみてください。
それでは今回の進め方をまとめていきます。
では、いきましょう
1.ポートフォリオとは
金融・投資の世界において使われるポートフォリオとは
「現金・預金・株式・債券・不動産など投資家が持っている金融資産の一覧やその組み合わせの内容」
を意味します。投資をする上で必ず耳にする用語になるので覚えておいて損はないと思います。
今はほぼキャッシュレス生活なのと、債権と不動産は購入していないので
「預金・株式の保有比率やその組み合わせの内容」
が自分のポートフォリオの説明になります。
2.「預金:株式」の割合を考える前に
実際の保有割合を考えるにあたって、テキトーに決めると不適切なポートフォリオが出来てしまいます。自身の状況をまずは把握したうえで自分に合う比率を探してみましょう。
...とはいっても、どのように自分に適した比率を探すの?
となりますよね。参考として楽天証券経済研究所客員研究員の山崎元氏が提案しているポートフォリオを貼っておきます。
山崎氏の著書やYouTubeのリンクも貼っておきます。前の記事で載せた「中田敦彦のYouTube大学~資産運用の鉄則~」でも紹介されていました。
(このポートフォリオの説明については下に貼っているYouTubeを見たほうが早いと思うので割愛します。)
これは個人投資家の"手堅い"ポートフォリオになります。なので年齢や家庭環境などを踏まえてよりリスク/リターンを取るために国債、国内株式への投資は考えていない、ということであれば独自のポートフォリオ形成が必要になりますね。
自分は20代で独身ですし、失うものが少ない上、コケてもやり直しがきくという意味でリスクはそこそこ取れると思っています。
なので国債や国内株式は購入せず、預金と米国株式のインデックス投資の2本柱でポートフォリオを組みたいと思います。
では、その割合は?
3.家計簿の有用性
割合を決める際にはまず「自分の収入と支出の把握」をしないとはじまりません。収入は口座から簡単に把握できますが、毎月の合計支出の把握は家計簿をつけていなければ非常に困難です。
毎月いくら入り、何にいくら使い、どれくらい貯蓄しているのか
ここを把握したうえで投資に回す金額を決めます。把握もせずに「毎月5万円投資する!」と意気込んでも、そもそも手元に5万円が確実に残っていないといけませんよね。
しかも、投資は度合いは様々ですがリスクを承知の上で行うものになります。自分の家計を圧迫してまで始めるべきではなく、あくまで余剰資金で始めるべきだと考えています。
というのもあり、家計簿で資金把握・見直し・管理をしようというわけです。
では、実際に今年からつけ始めた自分の家計簿を見てみます。
※収入や資産は隠してあります。
全体図はこのような形で
- 収入(給与収入、投資収入、その他収入)
- 支出(固定費、変動固定費、変動費)
- 貯蓄(THEO、つみたてNISA、個別株、現金)
という大カテゴリから中カテゴリ、小カテゴリと区分けしてそれぞれ記入しています。
毎日の支出額をメモするのは細かい作業がよっぽど好きな人じゃない限り続かないと思うので基本的に
キャッシュレス(楽天カードorエポスカード決済)+MoneyForward(家計簿アプリ)
で毎月月末にMoneyForwardに集計された額をExcelに打ち込んでいます。
図が多くなってしまいましたが、これでお金の流れをみえる化できました。そして減らせる支出は減らす努力もします。
(食費が高すぎるのでこの1カ月は自炊強化月間にして食費の変化をみる。等)
ここまで来てやっと預金:株式の比率を考えていきます。
4.預金:株式の比率はどうなるか
ここでいう預金についてはライフイベントに備えてのお金と生活防衛資金の2つの合計金額です。が、自分の場合特に大きなライフイベントはないので生活防衛資金のみで考えていきます。
生活防衛資金とは、リストラや傷病などで収入を得るのが困難になった場合に切り崩すためのお金です。貯金や投資を除いた支出(生活支出)の3か月~2年分と人によって主張は様々ですが、このコロナの影響から自分にあう生活防衛資金額を考えてみます。
アメリカではコロナの影響で3週間で失業者が1600万人を超えましたね。これはアメリカ国民の20人に1人が失業しているということになります。
日本では、まだ失業者の実数での発表はされていませんが周りの飲食店の倒産やこれからの会社のリストラ、早期退職などによって失業者が増えるという最悪の事態は十分に考えられます。また、リーマンショック以来の内定切りも発生しています。
史上最悪の新型コロナウイルスによる失業の場合、いつまで職に就けない(=現状復活できない)のか?
これをベースに自分の生活防衛資金を考えてみます。ただし根詰めて書くとテーマから逸脱するのでサクッとまとめます。
今回のコロナでは実経済へのダメージが大きく、世界中の生産と物流に影響があるため少なくとも1年は現状復活に時間がかかると思います。この「1年」という数字はアルバイトや非正規雇用での復活までの年数ではなく、ある程度安定的な収入を得ることが出来る企業での正規雇用を目標に考えています。
ただし、これは自分自身が復活できるかの時間なので日本や世界経済の復活はもっと長いとみています。
となると、失業保険などの社会保障制度をすべて使いながら生活をしてもやはり半年分くらいの生活防衛資金は必要になりそうです。
生活支出×6か月分=???
この金額を明らかにするための家計簿になります。今年の1~3月の支出は特別支出を除くと約14万円です。なので
14万円×6か月分=84万円
を預金として常に持っておく必要があります。もちろん年を重ねたり結婚したりでこの金額は変動するので随時調整はしていきます。あとはそれに加えてライフイベント用の資金も合わせて貯めていきます。
預金額が分かれば次に投資額ですね。まぁ、これは言ってしまえば
- まずは預金と投資の並行
- 生活防衛資金が貯まればそれ以降は状況に合わせ全額投資(=フルインベストメント)
になります。
とりあえず、毎月の預金額と投資額を決める必要があるのでこれについて考えてみます。基本的に毎月5万円近くを自由に使えるような家計管理をしているので
毎月33333円をつみたてNISA、残りの約17000円を預金
(なぜ33333円かというと、つみたてNISAは年間で40万円までしか積み立てれないので40万円/12か月=33333.333...≒33333円になるからです)
としています。そしてボーナスが入れば70%を投資に、30%を預金に回します。この計算だとボーナスで70万円の投資と30万円の預金が出来る見込みなので1年間で
投資額:110万円(33333円×12か月+70万円)
預金額:約50万円(17000円×12か月+30万円)
の計算になります(あくまでも理想)。このペースでいけば2年後には生活防衛資金が確保できるので3年目以降は株式投資や自己投資にかなり大きな金額を充てれる計画です。
ライフイベントや自己投資に回したい場合はボーナスから回す予定です。
なので現状のポートフォリオは
預金:株式=50万:110万 ≒「1:2」
(正確には5:11ですが分かりにくいので省略)
になりますね。
資金の内68%を投資へ、32%を預金へ
これが今の自分に最適のポートフォリオになります。
5.投資先の選定
投資割合が決まれば後はどこに投資をするかになります。これについては前回の「株式投資編」で載せましたが
この図に沿って説明をしていきます。
では、1つずつ見ていきます
①インカムゲインorキャピタルゲイン
まずインカムゲインは配当金を受け取ることを目的とした投資手法になります。これは正直、元の投資資金が多くないとその恩恵は受けにくいです。
ex)年3%の配当利回りで10万円、1000万円、1億円それぞれでの運用
10万円運用の場合:3千円/年のリターン
⇒毎月250円のお小遣い
1000万円の場合:30万円/年のリターン
⇒毎月2万5000円のお小遣い
1億円の場合:300万円/年のリターン
⇒毎月25万円のお小遣い(むしろ副収入)
さすがに1億は用意できないので、15年後くらいからインカムゲインに移行するのが現実的かな、と思っています。
また、インカムゲインよりキャピタルゲイン狙いの投資(=インデックス投資)のほうが年間リターン率が高いのが強みなので、ある程度の資本が貯まるまではインデックス投資でいきます。
②ETF(≒投資信託)or個別株投資
これは一択でETFです。個別株投資は見るべき指標が多すぎて今すぐに始めれません笑
仕事や投資にも慣れて自由な時間が増えれば個別株投資にチャレンジするかもしれませんがハイリスクハイリターンになるので慎重にいきます。
③バリュー株orグロース株
ETFで資産運用をする場合は自動的にグロース株になるので割愛します。
(個別株投資をするならバリュー株とグロース株を選べます。)
④大型or中型or小型
コロナショックや今後のリスクの観点やETFを購入することから投資先は大型株になります。
(これも個別株で始めるなら小型株まで幅広く選べますがその分のリスクは高まるので注意が必要ですね。)
ここまでを踏まえて自分が選んだ投資先は、つみたてNISA(楽天証券)で
eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
です。S&P500は米国の時価総額の大きいTOP500社で構成された投資信託になります。
世界各国を見ても米国の経済力というのは今までの成長やコロナへの対応から判断して、やっぱ強いな...という印象を受けました。そして500社への分散投資になるのでリスクヘッジにもなります。
...いろいろ考えましたが結局S&P500に落ち着きました。これが個人的に一番信頼を置ける商品です。
6.まとめ
ここまでで、自分のポートフォリオを決める流れを書いてきました。
- 家計簿で家計管理・見直し
- 生活防衛資金額は?
- 預金:投資の割合は?
- 毎月の投資・預金額は?
- 投資先は?
恐らく1.でつまずくと思いますが一度仕組み化さえしてしまえばあとは自動管理になるので面倒に感じるかもしれませんが怠けずに動くのがコツです(当たり前すぎ)
自分は給与口座を住信SBIに設定して、毎月給与振込日に支出・投資・預金額を各口座に指定額振り込むように設定することでお金を自分の手で動かす手間を省いています。
ただ楽天経済圏に完全移行する可能性もあり、また変わるかもしれませんが現状はこれがベストかな、と思っています。
7.さいごに
さて、やっと「お金を増やす方法をちゃんと考えてみた」のテーマに沿った記事はひと段落しました。
ここまで読んでくださった方はありがとうございました。もう既に投資を始めている人やこれから始める予定の人もいるかとは思いますが少しでも投資に対しての興味が湧いたのなら幸いです。
次回以降のテーマは考察中ですが、きっと投資関連になると思います。コロナの影響での株価の動きの原因分析や、今気になっている不動産投資や太陽光発電の投資このあたりについてまとめていくかもしれません。
では、また次回の記事で。
お金を増やす方法をちゃんと考えてみる〜資産運用編 vol.3「株式投資」〜
こんにちは、こーたです。
さて、このテーマも終盤に差し掛かってきました。今回は株式投資についてまとめていきます。ただHow toではなく株式投資の大枠をつかむのを目的としています。
さいごにいつも投資の勉強のために参考にしているブログ、Youtube・Twitterを載せておきます。
進め方は
の3つについてまとめていきます。では、いきましょう。
1.株式投資って何?
この画像を見ながら理解していきましょう。
株式会社はビジネスをするのには資本金が必要になります。何をするにも先ずお金ってことですね。
株式会社は資本を集めるために
①株式を発行(発行限度有り)
します。そして、私たちがその株式を買うことで会社に
②資本を提供(=投資)
します。
会社はその資本を元にビジネス展開をします。銀行預金の利息の仕組みと同じですが株式会社は
「資本提供してくれてありがとう!これからもどうぞよろしくお願いします!」
の意を込めて
③配当金・株主優待
というリターンを株主に与えます。
そして、株式には発行限度があります。無限に発行できる訳では無い(昔は株券として刷っていた)ので株式にも「価値」が付きます。それが「株価」です。
株価は企業の業績や株の売買に応じ随時変動するので、安く買い高く売ることでその差額分を利益(=売却益)として受け取ることができます。
まとめると株式投資で利益を受け取るには
の3つの方法があります。株主優待を受けるには最低保有株数が各社決められていてある程度元手がないと優待が受けられないので注意です。
「食料品」がもらえる株主優待人気ランキング - みんなの株式 (みんかぶ)
2.株式投資方法の種類
株式投資と一口に言ってもその方法や目的はたくさんあるので一つずつ見ていきましょう。ここをしっかり把握しないと自分に合った株式投資が出来ずに失敗するリスクが高まると考えています。
①配当金(インカムゲイン)or売却益(キャピタルゲイン)
この2つは性質が全く異なり、投資目的を決める上で一番大きなウェイトを占めると考えています。
「株式投資で何を得たいか?」
この答えによってどのルートで投資をするのかが決まります。突き詰めるともっと深い話にはなると思いますがざっと要約すると
「今後の資産を増やしたい!」→キャピタルゲイン
を目的とした投資になります。
もちろん両方狙った投資もポートフォリオの組み方次第ではできます。ただ少し複雑になるのでこれについての記事はまた別でまとめますね。
インカムゲインは株式を持ち続けることでもらえる利益(ここでは株主優待は省略します)のことで、その企業から定期的(年1~複数回)に一株あたり○円(企業により異なる)を配当金として受け取ることが出来ます。
東証一部上場銘柄の平均利回り(投資額に対しての配当金としてもらえる割合)は2.19%、東証2部だと2.38%です。ただそれ以上の配当を出している会社も多数あるのでリターンは大きそうですね。
Ex)株価1000円の株の配当金が一株当たり50円の場合の配当利回りは
50÷1000=5%
になります。
高配当株で有名なのはJTやソフトバンク、伊藤忠商事など超大手有名企業が名を連ねています。
「なぜ高配当株は大手企業に多いのか?逆に中小企業なのに高配当なのは何故か?」
ここら辺に自然と疑問を持ち調べれるようになれば株式投資のリスクを抑えることもできると思います。
次にキャピタルゲインです。これは企業の株価値上がりに期待をし、上がったところで売却をすることでその差額分を利益とするものになります。
「安く買って高く売る」
商売の基本と同じですね。図と合わせてみていきます。
図のオレンジ線の時期に売却をすれば利益となり、赤線の時期に売却をすれば損失になります。
THEOの場合10~20年の"長期分散積立"投資が前提なので簡単に売却はするべきではないですが、キャピタルゲインの観点だけで見るならば2020/2/15頃に売却をすれば最も利益が大きかったといえますね。
ただ、これはあくまで結果論にすぎないので「どのタイミングで売却をするか」の判断は非常に難しいとされています。なのでキャピタルゲインを目的とした投資はある程度慣れてからになりそうです。
※株のデイトレードとキャピタルゲインは混合しないようにしてください。デイトレードは短期、キャピタルゲインは中長期投資の分類になります。
「株式投資で何が得たいか?」
配当金か売却益かを決めることが出来たら次のステップは
「どのように投資をするか?」
になります。
②個別株投資orインデックス投資(≒投資信託、ETF)
株式投資を始めるうえでまず第一の関門がこの個別株投資かインデックス投資の選択になります。
「...インデックス?」
「いや、ETFってなんやねん」
ってなりますよね。まずはインデックス投資から。
インデックス投資=市場の指数に連動した投資 (index:指数)
⇒「リスクを抑えた分散投資」と覚えればいいです。
インデックス投資についてはここの記事でも軽く触れていますが「日経平均株価」や「ダウ平均株価」などの指標に沿った運用を目指す投資方法です。
日経平均株価とダウ平均の過去30年の推移を実際に見てみます。
日本の不調ぶりがすごいですね。アメリカは不況後も回復し上昇していますが、日本は「失われた20年」といわれるだけあって1995年時点とほぼ同じ株価です。
日経平均だけ見ると
僕らが生まれたときから日本は変わっていない...
なので初心者がインデックス投資をするなら米国株のほうがリスクは抑えれます。なぜなら日本株の上がる見込みが立てにくいから。
そしてインデックス投資をするなら個別株で分散をすることもできますが、基本的には投資信託かETFを購入することになります。
ETF(Exchange Traded Fund)="上場"投資信託
...ん?投資信託?てことはお金をプロ丸投げする「ほったらかし投資」か?
と考えそうになりますが少しだけ違います。下の図を参考に解説します。
ETFとは?ETFの仕組みやメリット・デメリットの解説 | ETFとは | NEXT FUNDS
違うと言っても大枠に関しては投資信託と同じです。かんたんに書くと「日本株」「米国株」「中国株」といった国別や「国内高配当株」「金融株」といった種別・業種に分けられた袋詰めの商品を購入するイメージです。
分散投資という意味では同じですがWealthNaviなどのロボアドと違うところがあります。
ETFの場合、THEOやWelthNavi等が行ってくれるサービスを自分で行います。同じ分散投資をするにしても、どの商品をどれくらいの金額で買うのかを決めたりその他の作業が必要になるので少し手間がかかります。
ただ、投信よりも期待リターンは高くなったりサービスによっては手数料が安かったりとメリットも多くあるので自分が投資に対してどこまで身を寄せるか考えてみるといいかもしれません。
「ETF=中身がわかる福袋」
と捉えています。福袋そのものや中の商品にも良いものと微妙なものがあるので、中身が見えるからこそ自分で良いと思うものを探して購入するのがリスクを下げために重要になります。
ちなみにリーマンショックは、中身がごちゃごちゃで何が入っているのか把握できないハイリスクの福袋が世界中で購入され、不動産バブルの崩壊をきっかけに引き起こされたものです。
噂や表面上で投資判断をするのは非常に危険だという良い勉強材料になりますね。
「日本株」の中にはトヨタやSONY、ソフトバンクといった多数の企業の株がまとめて入っているのでETFは分散投資にかなり向いています(もちろん投資信託も)。
そしてこのETFは日経平均株価や東証株価指数等の指標に連動した運用を目指しているので市場平均と乖離しすぎないという点でもリスクを抑えることが出来ます。
このETFで有名なのがS&P500指数に連動するVOOですね。投資の神様と言われているウォーレン・バフェットも推奨しているS&P500指数に連動した商品になります。これはアメリカのTOP500社の株がまとめて袋詰めされているので安定性が高く世界最強の経済大国なだけあって利益も見込まれています。
参考程度にS&P500の過去の推移のグラフを載せておきます。下落時には必ず社会的・経済的背景がありますが、長い目で見ると回復し上回っているのでコロナで下落中でも特に気にする必要はないと思います。
ダウ平均とほぼ同じですね。この図からもインデックス投資が株価指標と連動していることが分かります。
ETFについて詳しく見たい・知りたい方はこちらを参考ください。想像以上に多くで驚くかもしれません。そんな中でもS&P500がリスクリターンの観点でいえば最もオススメにはなるのかな、と思います。
次に個別株投資についてです。
これは読んで字のごとく会社単体の株式に投資をする方法で、分散投資の観点からETFよりもハイリスクハイリターンになります。
恐らく「株は危険!やめとけ!」の大半がこの個別株投資の事だと思います。営業マンから売られた株や、「〇〇の株がキテるぞ!」等という噂で購入した結果痛い目を見る人がいるので、ETF以上に慎重に投資先を選定する必要がありそうです。
ただ、個別株投資には賛成派です。というのもETFや積立NISA、THEOといった投資信託の場合、基本的に市場平均を目指して運用するので良くも悪くも運用益に大きな期待が持てません。
つまり、ある程度の資本金がないと運用益の恩恵を感じにくくなるので経験と知識を身につけながらまずは少額投資から始めることでリスクを抑えつつも個別株投資でより大きなリターンを目指すのもアリだと考えています。
もちろん個別株一本に絞るのはさすがに危険すぎるのでポートフォリオの組み合わせでバランスをとれば別に個別株投資はしてもいいと思っています。
今だとSBIネオモバイル証券や楽天証券でだいたい1000円から株を買えるので私たち一般人が投資を始めるには最適なサービスだと思います。
個別株投資とETFの割合などは次回の記事「資産形成のためのポートフォリオを考えてみた」でまとめます。
③グロース株orバリュー株
...ん?なんだこれ。
いきなり知らない単語が出てきましたね。2つを日本語訳にすると
グロース(growth)株=成長株
バリュー(value)株=割安株
すこーしだけイメージしやすくなりましたね。どういう株かというと
グロース株:売り上げや利益率が高く、成長性が見込める(=株価が上がる)企業の株
バリュー株:本来の価値より安い企業の株(=おトク)
になります。
グロース株は企業の「未来」を見て判断し、バリュー株は企業の「現在」を見て判断します。
グロース株のメリットは
- 企業が成長した場合に大きなリターンを受けることが出来る
- 長期投資になるため日々の小さな値動きに敏感にならずに済む
一方でデメリットは
- 利益を得るまでの期間が長い
- 期待を下回った際の下落幅が大きい
になります。メリットが大きいのでグロース株が人気になりがちですが、企業分析や業界分析、そして専門スキルや知識を使わずに投資先を選ぶと一気にギャンブル化するのでグロース株投資をするならしっかりと勉強をしてからにしたほうがよさそうですね。
次にバリュー株のメリットは
- 損失リスクを抑え、比較的安定した長期運用が可能
一方でデメリットは
- 利益を得るまでの期間が長い
- そもそもバリュー株を探すのが難しい
グロース株に比べるとみるべきポイントが少ないので初心者向けみたいです。ただ、「本当にお得か?」を知るためには他の投資家よりも先に目をつける必要があるのでそこが難しいといわれています。
まさに宝探しですね。
何をどうやって分析するの?というHow toについては企業のビジネスモデルや財務諸表、株価のチャートからPERやPBR等を読み解き、競合他社との比較も合わせて分析をしていきます。
④大型株or中型株or小型株
大型~小型株の定義は、約1700銘柄ある東証一部上場企業の時価総額や流動性(=株の売買のしやすさ)のランキングをとって
1~100位:大型株
101~400位:中型株
401位~:小型株
としています。もう少し具体的にかくと
「大型株」は発行株式総数が2億株以上または時価総額6000億円以上の銘柄と定義されています。大型株は
- 株価の変動が安定していて、いつでも売買できる
- 倒産リスクが低い
- 株価が安定するので長期投資向き
- 機関投資家向け
のが特徴です。大型株は大きな資本がないとリターンの恩恵を感じにくいのでここに全額投資するのは個人的にはナシですね。
「中型株」は発行株式総数が6000万~2億株または時価総額700~6000億の銘柄です。中型株は
のが特徴です。投資で失敗するのはほとんど個人投資家ですがその理由が徐々に分かり始めましたね。
「小型株」は発行株式総数が6000万以下または時価総額700億以下の銘柄です。小型株は
ここまでくるとギャンブル性が高まってきます。なのでそれなりのリスクは覚悟のうえでしっかりと分析してハイリターンを狙うものになるので初心者はまず手を出さないほうが良さそうですね。
国税庁の調査では起業してから5年後に倒産する確率は85%みたいです...ただ実態は50%くらいじゃないかという話もありますがなんにせよ高いですよね。
企業廃業の真実 5年後8割以上のスタートアップ企業が姿を消すというウソ | 東京サービスオフィス
長くなったので次の項目でそれぞれのリターンとリスクをまとめてみましょう。
3.株式投資のリターンとリスク
これがザックリまとめた株式投資の リスクとリターンの関係図で、投資先を決めるには上から順に対象を絞りながら決めていきます。
例えば
「投資知識もないから出来るだけリスク抑えながらも安定したリターンが欲しい(強欲)」
という考えの人であれば、こんな感じになるかと思います。
これはあくまで一例なので自分に合う投資方法を選ぶのがベストですね。
ここまで決まってから初めて具体的な投資先を決めていく、という流れになります。
この場合だとs&p500に連動したインデックス投資のETFである「VOO」を積み立てるのがいいかもしれません。
4.まとめ
株式投資の大枠はなんとなく理解できたでしょうか。ここはプロがいる業界になるのでなかなか難しいですが、次回はこの大枠を踏まえ「自分ではどういうポートフォリオにするか」を考えてみます。なので実践編になります。
先に次回以降の記事の事をお伝えすると、FXはやるべきでは無いので記事にはしません。そして不動産投資は記事の更新を保留にします。理由は、投資と言うよりはビジネスに近い(ワンルームオーナーなら別)、そして大きな元手もしくは銀行からの借入が必要なため投資初心者が手を出すのはハードルが高いという観点からです。また機会があればまとめますが、自分自身が投資経験を積んでからになりそうです。
三菱サラリーマンさんはブログもやっていますが、なんせ元の資本金が違いすぎるので真似はできませんが参考にしてみるのはアリだと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました。では、また次回の記事で
次回
「資産形成のためのポートフォリオを考えてみた」
学校では教えてくれない「お金」の知識
あけましておめでとうございます。こーたです。
最近は「ブログ見た!」と言ってくれる友達と会う機会が増えてきたのですが、やはりどうしても資産運用に対して
怖い...
損をするんじゃないか...
お金儲け=悪...?
という先入観や固定観念があり、中々その1歩が踏み出せないという印象を受けました。
又はSNS等で「投資で○○億稼いだ方法教えます!」といった詐欺まがいの情報商材アカウントが存在するので、そこから投資に対しての嫌悪感が生まれていることも考えられますね。お金や投資それ自体は悪いものでは無いですが、それを悪用する人がいるため恐らく「投資は危険!悪いもの!」という印象が消える事はなかなか難しいのかな、と思います。
なんにせよ
「その先入観・固定観念を払拭しないと資産運用って始めれないよな〜」
と思ったので、お金周りの基礎知識から少し深いところまでまとめていきます。お金に関しては学校でも社会人になっても教えてくれないので、自分で勉強するしかないですが、これは間違いなく必須科目だと思ってます。本当は学校で教わりたかった...
進め方は
の5つの項目に絞ってまとめます。では、いきましょう。
1.ギャンブル・投機・投資の違い
この記事を読んでくださってる方の中にも「投資はギャンブル!」と言われた/聞いたことがある方はいるかと思います。
恐らく資産運用に関しての疑念、恐怖といった感情は投資・投機・ギャンブルの区別があやふやだからだと思うので、まずはこの3つを区別していきましょう。
①ギャンブル
ギャンブルと聞いてぱっと思いつくのは競馬や宝くじ、パチンコ辺りですよね。ギャンブルと言われるものは賭け金から○%(ジャンルにより様々)引いた残額を賞金として分配しています。
競馬なら賭け金の70~80%が賞金として、宝くじは賭け金のうち46%しか賞金として分配されません。参加者は賭け金の総額よりも少ない額を奪い合う形になります。
こういったギャンブルのことを「マイナスサムゲーム」といいます。サム(SUM)はExcelを使ったことある人はわかると思いますが「合計」って意味です。つまり「(賭け金の)合計が減るゲーム」って意味ですね。
なので平均をすると参加者は損をすると捉えることが出来ます。詳しくは「③投資」の後に例を出して具体的にイメージしていきますね。
②投機
これはあまり聞きなれない言葉だと思いますが、FXや株の短期投資(=デイトレード)がこれにあたります。投資に対する世間一般的なイメージがこの投機ではないでしょうか?(こんな画面とにらめっこしてる人達)
FXや株のデイトレードは「ゼロサムゲーム」と言われています。つまり賭け金"全額"を参加者で奪い合う仕組みになります。「勝った人の合計利益-負けた人の合計損=0」になるので「ゼロサム」と言います。
ただ、注意して欲しいのはゼロサムだからといって「ギャンブルよりは勝てるぞ!」と思い無闇にやるのは賢くないです。相手はそれを生業としているプロ達なので、素人が参加するとほぼ確実にカモられると言われています。
ちょろっと調べましたが、fxで勝てる人は1割しかいないみたいです。プロもいる中で上位1割に入り込める自信があるならやってもいいかもしれませんが、わざわざブログ記事にするまでもなくやめた方がいいな...という印象です。
「fx/デイトレードで一攫千金狙うぜ!」
っていう人はゴルフ未経験なのに、賞金王を目指すようなものなので、かなりの練習をして段階を踏んでからにした方が無難な印象を受けました。すぐに稼げる話はないと思っていいです。
更に...
投機の場合は借金を背負うリスクがある
ので個人的にオススメはできません。詳しく知りたい方は「レバレッジ」について調べればその理由が分かると思います。
③投資
今までの記事を読んでくれている方なら説明不要ですね。iDeCoやNISA、THEOやWealthNaviといった投資信託、そして株式の中長期投資がこれにあたります。
(一応fxも種類によっては投資に分類することも出来ますが、分かりやすくしたいのでここでは投機ということにしてます。そして不動産投資はいまの日本だと少子高齢化と人口減少があるので新規参入するのであればエリアによってはマイナスサムかな...と思っています。もう少し詳しく調べてから「資産運用 〜不動産投資〜」でまとめるので少々お待ちください。)
ギャンブルや投機と違い、投資で得る利益は株の場合、配当金と株価上昇による運用益(詳しくは次の記事で書きます)になります。
勘の鋭い方は気づいたかもしれませんが、投資は「プラスサムゲーム」になります。ただ、厳密に言うと「プラスorマイナスサムゲーム」です。
THEOとWealthNaviの記事でも書きましたが、世界中に分散投資をしている長期的な株式投資や投資信託の場合、それの運用益は世界の経済成長率に沿っていきます。世界全体としてみるとまだまだ成長し続けているので、100万円を投資した全員が10年後に160万円を受け取ることは可能です。
実際に今の自分のTHEOの運用益(12/30時点)は6.78%なので、THEOをやっている方のほとんど(全員と言える確証がない)は利益がある状態と言えます。
ただ、この株式投資にはマイナスサムにもなりうるという落とし穴があります。それにハマる人が多いため「株は危険、損をする」というイメージがついているのでは?と感じています。それについては次回の記事で細かく書いていきますね。
では、ここまでのまとめとして3つをビーチフラッグを例にして捉えてみましょう。条件は
- 参加費1人1万円
- 旗の獲得本数に応じて賞金獲得(本数×1万円)
- 旗は何本とってもOK
補足ですが、ここで出す数字に特に意味は無く、あくまでイメージとして見てください。
ギャンブル
「100人で10本の旗を奪い合う」
(ⅰ)10人が1本ずつ取った場合、勝者達はプラマイ0円(参加費-賞金)だが、敗者達は合計90万円の損(参加費1万円×90人)
(ⅱ)1人が10本取った場合、勝者は9万円の得だが、敗者達は合計99万円の損(参加費×99人)
このように、損する人の金額の方が高くなるのがマイナスサムゲームと言われるギャンブルです。 やればやるほど損失が大きくなってしまうのでギャンブル依存症、もしくは予備軍の人は早めにそこから抜け出しましょう。
投機
「100人で100本の旗を奪い合う」
(ⅰ)10人が10本ずつ取った場合、勝者達は合計90万円の得((10万円-参加費)×10人)で敗者達は合計90万円の損(参加費×90人)
(ⅱ)1人が100本取った場合、勝者は99万円の得、敗者達は99万円の損(参加費×99人)
このように、損得の合計が0になるのがゼロサムゲームと言われる投機です。
投資
①「100人で200本の旗を奪い合う」
(ⅰ)1人2本ずつ取った場合、全員1万円の得
(ⅱ)10人が15本ずつ、50人が1本ずつ、40人は0本の場合、10人は合計140万円の得、50人はプラマイ0、40人は合計40万円の損
②「20本が海に流されてしまったので、100人で80本の旗を奪い合う」
ギャンブルと同じ構図
③「大会の主催会社が直前で倒産し開催されず」
全員1万円の損
このように、損をするより得をする人の額の方が大きいのがプラスサムゲームと言われる投資です。ただし、アクシデント(=株価の下落)があった場合にはマイナスサムゲームにもなり得ますし、倒産した場合はもれなく全員損しますので、合わせて覚えておいてください。これが株式投資のリスクです。
2.実はみんな投資家?
厳密に言うと
「銀行口座を持っている人はみんな投資家」
になります。なのでほとんどの人が当てはまると思います。
「投資なんてしたことないのに!なんで?」
と思う方、その答えは預金利息にあります。
普通預金であればメガバンク(三菱UFJ、三井住友、みずほ)とゆうちょ銀行の利息は0.001%、ネット銀行の多くは0.02%になっています。
そして定期預金であれば、メガバンクとゆうちょ銀行では0.01%、ネット銀行の場合0.02~0.25%となっています。
【普通預金の金利を徹底比較!】普通預金金利の高さで選ぶ!おすすめネット銀行ランキング!|ネット銀行比較|ザイ・オンライン
【定期預金の金利を徹底比較!】定期預金金利の高さで選ぶ!おすすめネット銀行ランキング!|ネット銀行比較|ザイ・オンライン
...まぁほぼ0ですね。
ともかく「お金を預けているだけなのになぜ毎年預金額の0.001~0.02%が入ってくるのか?」知っていますか?この仕組みが分かれば、私たちのほとんどが投資家である理由がわかり、投資に対しての拒否反応が和らぐと思います。
銀行が収益を得るための1つとして「預かり金の運用」があります。これは私たちが預けたお金を個人や企業に貸し付けてその利息を収益とし、また銀行自身が預かり金を資産運用をして、その運用益を収益として経営を維持しています。
つまり、私たちのお金は資産運用に使われているということになり、私たちは間接投資をしていると同じ意味になります。
ここが分かれば何故、普通預金や定期預金に利息が設定されているか理解出来てくると思います。銀行からすると私たちからのお金が無いと経営が出来なくなるので
「ウチにお金を預けてくれれば利息として毎年○%還元するよ!!」
という風に少しでも還元することで私たちにも銀行に預けるメリットを感じさせるためです。少し発展すると、普通預金より定期預金の方が利息が高い理由は、より安定的に資本(私たちの預け金)を集めることが出来るのでそれ相応の還元をする必要があるためです。
さらに発展として、この仕組みが分かればゼロ金利政策が終わらない以上、銀行預金の利息はほぼ0のままということも理解できると思います。住宅ローンの場合、銀行の貸し付けによる金利は約0.4~0.5%になります。そして銀行が貸すお金は元々は私たちのお金なので、私たちの預金利息はローンの金利を上回ることはありません。何故なら、仮に預金の利息が1%だった場合、銀行は「受取金利額<支払利息額」となり0.5~0.6%損をしてしまうからです。銀行も企業である以上、利益を追求しなければ行けないので、普通預金の利息が貸付による金利を上回ることはありません。なのでゼロ金利政策である以上、預金利息はほぼ0ということになります。
話を戻しますね。
銀行は私たちのお金で資産運用をしているとありましたが、もちろんローン審査等があるように無闇に貸し付けている訳では無いですし、銀行は株式投資をしてはいけないので比較的ローリスクな資産運用をしています。なので私たち自身のリスクも低いです。その分リターンも低い(と言うかほぼ0)ですが...
...ん?この仕組みって投資信託と似ていませんか?
投資信託は、私たちのお金を証券会社に預けて資産運用をしてもらい、それによって生まれた運用益を受け取るor再投資に回すものですよね。銀行預金の場合、預け先が証券会社ではなく銀行になるだけです。もちろん、元本保証の有無や手数料、利息の変動幅はありますが構図は同じになります。
ということは
最もローリスク・ローリターンの資産運用が銀行預金という認識でも間違いでは無いです。
「じゃあ、預金を全て投資信託や株式投資に回せばいいのか!リターン欲しい!」
と、言いたいところですがリスク分散の観点からそれは間違いです。銀行預金にもメリット・デメリットはあるのでそれは「4.銀行に預ける時代は終わった」で説明します。
3.「貯蓄思考」はバブル期まで。これからは「投資思考」
いきなりですが、バブル崩壊以前までのゆうちょの普通預金・定期預金の利息は何%だったか知っていますか?
10年間という制限はあるものの70~80年代の定期預金の利息は8~12%もありました。普通預金でも3%もあります。これが今と比べてどれだけ凄い数値なのかを次の数式を使って調べて見ます。
〈 72の法則 〉
72÷運用利回り(%)=複利で資産が倍になる年数
これは72の法則といい、投資における目標を設定する上で目安となるひとつの指標になります。バブル崩壊までの通常貯金利息を4%として、今の普通預金の利息を0.001%とします。これを式に代入すると
〜バブル期 : 72÷4=18年
現在 : 72÷0.001=72000年
つまり、仮にどちらも100万円を預金してずっと放置していた場合
〜バブル期 :「18年で200万円になる」
現在 :「72000年で200万円になる」
ということを表しています。
4%と0.001%を比べるより年数で比較した方がいかに当時と今が違うか分かりますね...
もし自分が72000年生きれるのであれば銀行預金でもいいかもしれませんがそんなスーパーマンは存在しません。なのでおじいちゃんおばあちゃんから
「投資なんて危なっかしい事しないで銀行に預けなさいよ!」
と強く言われても
「72000年も生きれたらな!」
と言ってもいいくらいです。時代が違いすぎるので言われた事全てを受け入れる必要はないと思います。もちろん心配してくれてのアドバイスだとは思うので、そこは優しさとして受け止めましょう。
昔は誰もが意識しなくても勝手に資産が増えていたので「無意識的な投資世代」とも言えますよね。だって普通預金でも年間4%の利回りで定期預金だと最大12%の時期もあったので。しかし、今はそれが0%なので私たちは「意識的な投資世代」になる必要があります、というかならないと損をします。その理由は次にまとめます。
4.銀行に預ける時代は終わった
こういう言い方をすると批判が集まりがちですが、あながち間違いではないと思っています。
(ここでの「銀行に預ける」は普通預金や定期預金を意味しています。)
これからは「意識的な投資世代」になる必要があるので積極的に投資をしていかなければいけないと思っています。そして投資をするためにはまず証券口座を開設する必要があります。
なのでここでは
銀行口座にお金を預けるvs証券口座にお金を入れて資産運用
として比較していきましょう。
比較するポイントは
①必ず増えるのか?
②倒産した時の預け金はどうなるのか?
③安全(≒安定)か?
の3つで見ていきましょう。
①必ず増えるのか?
まずは質問です。銀行預金の場合は必ず増えると思いますか?
「利息は0.001%だけど、100万預ければ10円は増えるじゃん!後は元本保証だし!!」
と、思いますよね。ですが、この答えは"そのお金に全く手をつけないのであれば正解"です。けど恐らく口座から1回は引き落としますよね。コンビニATM等で引き落とす場合手数料が1回100~200円程度かかります。1回コンビニで引き落として200円取られたら、取り返すのに100万円を20年間置かないと行けません。つまり
「100万円を預けても、100万円全額を引き出すのはほぼ不可能」
というのが銀行預金の現状です。これって実質、資産は減ってますよね。
株式投資と投資信託の場合は運用益は波「〜」のように変化するため、必ず増えるとは言いきれません。しかし、長期的に見れば見るほど増える確率は高くなります。
(詳しくは「お金を増やす方法をちゃんと考えてみる~資産運用編vol.2〜」に書いてあるので、もう少し詳しく知りたい方はそちらの記事を見てみてください。)
"減っていく銀行預金か、減るリスクもあるがその分のリターンも見込める資産運用か。"
余談ですが、メガバンクを始めとする銀行でも証券口座は開設できますが、ネット証券(SBI証券、楽天証券 etc)で証券口座を開設した方がお得だと思います。なぜネットから開設した方が良いのか?下にある動画で少し触れているので気になる方は見てみてください。資産運用への興味関心を引く動画としてはかなり質が高いと思います。
オリラジの中田敦彦さんがやっている「youtube大学」は色々と勉強になる題材があるのでオススメです。
【お金の授業】学校では教えてくれない「資産運用の鉄則」〜素人が必ずハマる罠編〜前編
②倒産した時の預け金はどうなるのか?
AIの発展で銀行が潰れる時代がくると言われているので、ここを気にする方もいるかと思います。
まず銀行預金の場合、1000万円までは保証されています。なので、1500万円を預けていた銀行が倒産したら500万円分は返ってこない可能性があるということになりますよね。
次に証券口座に預けて運用する場合、私たちのお金を保管するのは証券会社や信託銀行になります。証券会社や信託銀行は法律により預かり金と会社の資産は分けるよう決められています(これを分別管理といいます)。
証券会社や信託銀行は
「あなた達の資産を預かって取引・運用してあげるからその対価として手数料○%もらうね」
というこの手数料を収益の1つとしているので、直接私たちのお金を誰かに貸したりしている訳ではありません。それ故に分別管理が可能であり、そして義務付けられています。
万が一、分別管理がしっかりとされていなかった場合は1000万円までなら保証されていますが、以前に起こった預かり金の横領事件をきっかけに金融庁の監査が厳しくなったのでここは気にしなくていいと思います。それでも心配であれば無難にある程度規模の大きい証券会社に預けましょう。
つまり、私たちが証券会社に1億円を預けておいてその会社が倒産しても1億円はちゃんと返ってくるということになります。1億円で株式投資をして、株価暴落で8000万円になれば返ってくるのは8000万円です。元本保証とはまた違うので気をつけてくださいね。(税金は一旦無視)
銀行の場合、元本保証はあるが1000万円まで
証券会社・信託銀行の場合、元本保証はないが全額預金保護
長い目で見ると1000万円以上の資産は出来上がると思うので、今の時代の流れと併せても銀行預金だけというのはリスクが高いですね。なので銀行口座だけでなく証券口座も開設して資産運用をしていく必要があると見ていいと思います。
③安全(≒安定)か?
ここまでまとめてきましたが、やはり
「長期的な投資とは言っても、お金の価値が変動するのは怖いから銀行預金にする...」
という方も一定数はいると思います。ここで言う「安全」は銀行や証券会社の倒産リスクや運用益の変動リスクではなく、預けているお金そのものについて書いていきます。
銀行に100万円を預けておけば良くも悪くも金額は100万円のまま変わりませんよね。これはパッと見、安全(≒安定)に見えますが実は今の日本の現状からするとリスクです。
その理由は「アベノミクス」です。この言葉はぶっちゃ内容は分からないけど聞いたことありますよね。なので、アベノミクスについてざっくり説明します。
日本は不況により長くデフレ(=物価の下落)状態が続いていました。そこで「デフレを脱却し景気を回復させるぞ!!」と安倍首相が打ち立てたのがアベノミクスになります。
アベノミクスには三本の矢がありますが要約すると
「物価を上げて(=①)じゃんじゃんお金使わせて(=②)日本の経済を成長させる(=③)ぞー!」
ってことです。詳しくは省略しますが、実感はあまりないものの結果は出ているみたいです。
しかし、まだ達成されていないのがインフレです。現在は色々批判はあるものの少しずつその成果が出てきているのでインフレになる日は来るのでは?といわれています。
また、経済が成長するとそれに伴い物価も上昇するのでGDP世界3位の日本がまだ成長する可能性があるとするならば
「日本はなんだかんだ成長するんじゃない?あと、投資とかよくわからないから銀行預金で十分!」
という人はインフレリスクを承知の上で預金比率100%にしている、ということになるので実はローリスク”ノー”リターンの投資をしているということが分かります。
ではインフレになるとどうなるのか?
"1個100円のリンゴが来年には120円になる"
いま100円を持っていても来年にはそのリンゴは買えなくなります。つまり、「今のお金の価値は来年には下がっている」ということになりますよね。
アベノミクス計画が発表された当初は「2年間で2%物価を上昇させる」と言っていたのでこれを例にして考えてみましょう。
銀行に100万円を預けておいて、2年後には2%の物価上昇が起こっているので今の100万円の価値は相対的に2%下がっています。つまり金額で見ると100万円のままですが実際の価値は98万円にまで下がっています。
これって、安全(≒安定)という観点で見るとどうでしょうか。価格変動しているので普通にリスクですよね。もちろん今の日本であれば急激にインフレが起こることは無いのでいきなり100万円の価値が80万円になることは無いと思いますが、政府がインフレを目指している以上、今のお金の価値が下がるリスクは受け入れないと行けません。
株式投資や不動産投資はインフレヘッジとしてインフレに対し有効な手段と言われています。
以上の
①必ず増えるのか?
②倒産した時の預け金はどうなるのか?
③安全(≒安定)か?
の3つからも銀行に預けていれば一安心という時代ではない事は理解出来たと思います。
ただし!もちろん銀行預金にもメリットはあります。1番大きなメリットは
いつでもどこでも"すぐに"引き出せる
です。自分がやっているTHEOの場合、出金依頼をしてから手元に入るまで最短でも3営業日かかってしまいます。これだと緊急の時に「やばい!手元にお金が無い!!」ってなってしまうので、ある程度のお金は銀行口座に入れておく必要があります。
「 じゃあ、預金と投資の割合は?」
と思った方は、中田敦彦さんのこの動画を見てみてください。さっきのが前編、こちらが後編になります。
【お金の授業】学校では教えてくれない「資産運用の鉄則」〜素人が必ずハマる罠編〜後編
5.r>gの法則 (おまけ)
これはベストセラーになった「21世紀の資本」の著者、トマ・ピケティ氏が発表した式です。
r : 資本の平均年間収益率
g : 経済の成長率
を表していますが、特に「r」がよくわかりませんよね。この2つを噛み砕いて表すと
r : (株式や不動産投資による)不労所得の成長率
g : 所得の増加率
になります。このr>gが示す意味は...
「投資による利回り、つまり不労所得から得られるリターンの方が労働によって経済が豊かになるスピードよりも早い」
ということです。いまいちピンと来ませんね。もう少し噛み砕いてみましょう。
「みんながどんなに頑張って働いて給料を増やしても、株式投資とか不動産投資で得るリターンの方が大きいよ!」
ということです。サラリーマンが頑張って働いて毎年3%給料がupしても投資家は年間で働かずとも5%や10%のリターンを得ています。これにより格差社会がより激しくなる、という説明がされているのが「21世紀の資本」になります。
もちろんリーマンショックのような出来事があれば一時的にr<gにはなりますが、長期的にみるとr>gであると証明されています。
さいごに
これらを見てどう感じましたか?もちろん人それぞれだとは思いますが、世界と日本の現状を見ても資産運用はやらなければいけないと思います。
資産運用と一口に言っても入金から全て自動運用してくれるTHEOやWealthNaviといったサービスがあるので簡単に始めることができます。そしてそこから興味が出たら自分で株式投資や不動産投資等を始めてみればいいのかな、と感じています。
もしこの記事を読んで資産運用に対する先入観や固定観念が少しでも薄れて興味が出てくれれば嬉しいです。(ただ、ここまで読んでくれているのであればとっくに偏見はないとは思いますが)
案の定長くなってしまいましたが、これで以上になります。最後まで読んでくださりありがとうございました。
では、また次回(資産運用〜株式投資編〜)の記事で。
お金を増やす方法をちゃんと考えてみる〜資産運用編vol.2〜
こんにちは、こーたです。
今回は資産運用編vol.2でTHEOとWealthNaviについてまとめていきます。
結論から言うと、好きな方を選べばいいと思います。
おいおい、そりゃないぜ!
ってなりますよね。正直なところ、だいぶ調べました。けど結論「どっちでもいい」。
その理由は
- ターゲット層が違う
- 運用のアルゴリズムは基本的に同じ(運用実績も大差なし)
だからです。
詳しくはこの後で書いていくのでまずは進め方から。
進め方は
- 1.THEOとWealthNaviとは?
- 2.「長期・積立・分散」投資の重要性
- 3.THEOとWealthNaviの大きな(=目立つ)違い
- 4.THEOとWealthNaviの細かい(=あまり目立たない)違い
- 5.まとめ
の流れになります。
では、いきましょう。
1.THEOとWealthNaviとは?
THEOとWealthNaviは「AI(ロボアドバイザー)が自動で資産運用をしてくれるサービス」になります。投資信託は自分のお金を投資のプロに預けて運用してもらうものですが、ここでは「投資のプロ=AI」とイメージすれば大丈夫です。
ロボアドバイザーはこれから確実にニーズが高まると考えています。そう考える理由は
- 終身雇用が崩壊し様々なリスクが高まった今、資産形成は自力でしなければいけない
- 副業解禁された今、自分の空いた時間を有効活用し"複"業をする流れが広がり始める
の2つです。投資と似た考えにはなりますが、収入源を複数持つことで、何かあった時の"リスクヘッジ"としても"資産を増やすため"にも複業はこれから一般的になると思っています。
しかし、収入源を複数持つためには自分の時間もそれだけ割く必要があります。「限られた時間でお金を増やすためにはどうすればいいのか?」
ベストは、お金が勝手に増えてくれることですよね。自分はノータッチなのにも関わらず資産が勝手に増えたら最高です。ここに最適なのがロボアドバイザーだと考えているので、THEOやWealthNaviといったサービスは早いうちから始めた方がいいと思います。
そして、経験や知識が身についた辺りでiDeCoや積み立てNISAに移行、又は併用していくのが賢いやり方かな、と現時点では考えています。
なので今THEOを使いながら、運用益という結果の数字ではなくどの国や地域にどれくらいの割合で配分されているのか、という中身に注目をしています。
"資産運用は早く始めたもん勝ち"だと思っています。
(理由は後述)
これらのサービスは口座を作って一度入金しさえすればあとはAIに任せるTheほったらかし投資ですね。ロボアドバイザーが人気になってきているのは、このほったらかし度合いが格段に高いからです。
前の記事で書いた積み立てNISAやiDeCoの場合、どの銘柄(=商品)を買うかを自分で選ぶ必要があるため、ある程度の投資経験と知識が必要ですがTHEOとWealthNaviの場合、ここもAIが代わりに行ってくれるので初心者にはかなり有難いシステムになっています。
全て1人でやろうとするとファンドマネージャーでも面倒くさくなるみたいです(逐一変動する株価や海外と時差を加味した取引、日本円と外貨の交換手間暇etc)
※この画像はWealthNaviのHPからの引用ですが、THEOも同じシステムになっています。
2.「長期・積立・分散」投資の重要性
THEOもWealthNaviもこの「長期・積立・分散」に沿った運用をしています。また2社ともにこの3要素は重要だと言っています。
ではなぜ「長期・積立・分散」が重要なのか??ひとつずつ見ていきましょう。順番が前後しますが、分散→長期→積立の順で書いていきます。
分散
「一点集中より色んなとこに分散した方がいざって時のリスク減らせるよね」ってことです。投資の世界ではこれを"全てのタマゴをひとつのカゴに盛るな"と言うみたいです。
米国株・債権だけに絞るのではなく日本や欧州、新興国の株・債権をバランスよく買うことでリスクを抑えることが出来ます。これは金融庁のデータからも実証されています。
分散の重要性はわかりました。じゃあ、実際にどう分散させるのがベストなの?という疑問が湧きますよね。
効率的フロンティア
これはノーベル賞を獲得した「現代ポートフォリオ理論」により導き出された、"最適な組み合わせ"のことです。
世界中の株や債権に分散させた時のリスク/リターンをグラフ上に点をとり、これらの点を結んだ時にできる曲線(上の図にある点の集合の上弦がこれにあたります)を効率的フロンティアといい、この効率的フロンティアに沿った投資をするのが最も効率的だと証明されました。
THEOとWealthNaviはノーベル賞を獲得した「現代ポートフォリオ理論」に沿ったアルゴリズムを組み込んでいるので、より効率的・効果的に資産を配分し運用してくれます。
参考程度に自分のポートフォリオを載せておきます。株>債権>実物産(不動産・金)の順にリスク/リターンが大きく、自分の場合は割とハイリターンを狙ったポートフォリオになっているので株の保有割合が高いです。ポートフォリオの種類についても「3.THEOとWealthNaviの細かい違い」の項目で書きますね。
分散の説明は以上です。要は色んなジャンルに幅広く投資するのがベストで、その割合は効率的フロンティアに従って決めよう。ってことですね。
次に2つ目の「長期」についてです。
長期
投資信託でのリターンは
- 経済成長率+α(1~2%)
- 複利
によってもたらされます。リターン率は短期的に見れば変動はありますが、長期的に見ると経済成長率と似たような動きになります。
この"経済成長率"は大体どれくらいなのか?ここが分かるとリターンの予測やどの国に分散するべきか、などが少しずつ分かってきます。
IMF(国際通貨基金)の発表を元に日興アセットマネジメントが作成した経済成長率の推移を20年度予想で見ると、世界全体では3.4%、先進国では1.7%の成長率です。日本は0.5%ですね...
世界経済成長率は3.4%なので、これに適切な運用が合わされば目安4.4~5.4%のリターンは期待できそうですね。リーマンショックのようなものが来ない限りはプラスで推移しそうですが、破綻寸前のドイツ銀行の動向次第でリーマンショック以上の衝撃が走ると言われています。現状、"いつ倒産してもおかしくない"です。気になる方は調べてみてください。
長期の経済成長率については以上なので、次に複利(↔単利)です。
複利はアインシュタインが「人類最大の発明」と呼ぶほど画期的なものみたいです。凡人にはその凄さの実感が湧きませんが、取り敢えず「凄いんだな〜」位に思ってます。
では、実際に何がどう凄いのか。図を見るのが1番手っ取り早いので、見てみましょう。
わかりやすく100万円を年利10%で20年間、単利or複利運用した場合のグラフになります。
①単利の場合
1年目:100万円×10%=10万円
2年目: 〃
と毎年10万円のリターンになります。これが20年間続くので
10万円×20年=200万円
のリターンを得ることが出来、元本の100万円が20年で300万円になりました。
年間の利益を自分の懐にしまうと、単利運用になります。(次年度は元本100万円の運用から再スタートするので)
②複利の場合
1年目:100万円×10%=10万円
のリターンになります。ここまでは同じですね。ただ、複利はこのリターンを懐にしまわずに再投資に回すので
2年目:110万円×10%=11万円
3年目:121万円×10%=12.1万円
4年目:133.1万円×10%=13.31万円
という形で毎年のリターンが徐々に大きくなります。同じ元本とリターン率でも複利だと20年後には672万7500円になります。
(100万円×1.1^20=672万7499.5円)
単利と複利の差額はこの場合372万7500円です。計算式からも分かるように累乗によってその差はどんどん広がります。ここでは元本のみの運用でしたが、本来は"元本+積立"になるので、その差はもっと広がります。
参考程度にTHEOのHPにあるシュミレーション結果を載せておきます。
この複利が長期的に投資するべきと言われる1番のポイントになります。
そして"資産運用は早く始めたもん勝ち"の理由もこれになります。
以上が「長期」の説明です。最後3つ目は「積立」です。
積立
これは一括より積立の方が"比較的"オススメという意味合いで、投資経験の有無に関わらず誰もに推奨されています。
「自動積立」のメリットは? | ロボアドバイザーならWealthNavi(ウェルスナビ)(緑曲線はイメージとして適当に手書きで追加してるので平均値はとれてません)
価格は様々な影響を受け変動するので、予測は不可能と言われています。なので売り/買いのタイミングを下手に逃すより、定期的に少額ずつ買い続け購入価格を均すことでリスクを減らし安定的な運用を目指そう、というものです。
売り/買いについては、THEOとWealthNavi共に"リバランス"という機能があります。これは個人のポートフォリオ(=商品の組み合わせ方)に沿った運用を継続するために定期的に組み直すシステムです。THEOは月1回、WealthNaviは半年に1回のペースで行われます。
効率的フロンティアに沿わないポートフォリオになってしまってはリスクに対するリターンが最大化しない恐れがあるので、これを自動で定期的に行ってくれるのはかなり有難いです。
THEOはリバランスの他に3つ似たような機能があるので詳しく知りたい方はこのリンクから調べてみてください。
「リバランス」がすごい|知ってトクするTHEOと資産運用の話 THEO Guide テオ・ガイド
さて、資産運用のスタンダート「長期・積立・分散」の重要性を理解出来たところで、THEOとWealthNaviをまとめます。
とは言うものの、この2つはインターネット上でよく比較されているので、単純比較は以下のサイトを参考にした方が正直早いと思います、というよりこのサイトが1番見やすかったのでオススメです笑
【徹底比較】ウェルスナビとテオ(THEO)の共通点と違いをイチから解説!|Bank Academy
一応ここでも比較はしますが箇条書きでまとめます。そして個人的に気になってはいたけどネットで調べてもあまり情報がなかったものについて調べたのでそれはここで書いていきたいと思います。
3.THEOとWealthNaviの大きな(=目立つ)違い
と、行く前にざっと2つの共通点だけ箇条書きでまとめます。
※これは会社が倒産した場合、投資資金は全額返還されますが、もし会社の分別管理に不備があり全額返還できなかった場合、1000万円以内であれば不足分を補償する制度です。まぁ、万が一の話ですがこれがあるだけで安心ですね。
以上です。共通点は比べる必要ないのでここまでにします。
では、2つの"大きな"違いも箇条書きにまとめて、注目すべきところを太字でピックアップしていきます。
- 最低スタート投資額(WealthNavi:10万円〜、THEO:1万円〜)
- ETF(投資対象銘柄)の種類
- 手数料(THEOの方が安くなる場合有)
- ネット証券会社(SBI)との連携(WealthNaviのみ)
- AIアシスト(THEOのみ)
- 出金額(WealthNaviはいくらでもOK、THEOは出金後に残高が10万円を切らない額までならOK)
- キャンペーンの豊富さ(WealthNaviの方が豊富、THEOはあまりない)
これだけ挙げておいて3つしかピックアップしないのは少し物足りないので、なぜWealthNaviの方が人気なのか調べてみましょう。
2社のユーザー数と保有資産額を比べるとやはりWealthNaviに軍配が上がりますがその要因は3つです。
- 積極的な宣伝広告
- 入口の広さ(金融機関との幅広い連携)
- 初期投資額が高いので必然的に資産に余裕のある年齢層がメインユーザーになる
です。具体的な数字は省略しますが、やはりWealthNaviの方が1人あたりの資産額が高いですし、平均年齢や投資経験者の割合も高いです。また宣伝広告や入口を広くすることでユーザーを多く獲得しています。
THEOとWealthNaviは顧客のターゲット層が違うので2社を単純比較するのはちょっとナンセンスに感じますが、やはりメジャーなのはWealthNaviですね。
では、話を戻してETF(投資対象銘柄)についてです。
①ETF(投資対象銘柄)の種類
このETFは
図の赤四角で囲ったアルファベット3~4文字のことで、日本株や米国債権といった大まかなジャンルのことです。
THEOとWealthNaviのETFをまとめると
商品はAmazon株、やトヨタ株のようなものとイメージできれば大丈夫です。
WealthNaviは"厳選した7銘柄"に絞り、THEOは"資産運用の鉄則「分散」"を守っていますね。
この違いはなぜ生まれたのか?それは「4.THEOとWealthNaviの細かい違い」で詳しく書きます。
7と30という数字を見れば、その差は大きいように見えますが、買っている商品自体は変わらないので、ETF自体はあまり気にしなくていいと思います。
では次に手数料です。
②手数料
基本的に"手数料=1%"と覚えて大丈夫です。一応THEO、WealthNavi共に預かり資産が3000万円を超えたら手数料が0.5%になりますが...とりあえずここは無視しておきましょう。
また手数料はいくつかの条件を満たせば少しずつ安くなっていきます。これも図の方がわかりやすいので、見ていきましょう。
まずはTHEOから
THEOの場合、スタートは手数料1%(カラー:ホワイト)です。そして手数料が安くなる条件は
- 毎月積立をしている
- 期間内に出金をしてない
- カラー基準額を充たしている
になります。出金をしていない期間について書くと少し細かくなるので省略しますが、毎月自動積み立ての設定にして放置しておけばいつの間にか手数料は下がってることになりますね。
ずばり、狙うべきはイエロー(手数料0.7%)だと思います。
もう少し詳しく知りたい方は、リンク貼っておくので調べてみてください。
THEO COLOR PALETTE | 資産運用を、もっと身近に
続いてWealthNaviです。
WealthNaviの場合の手数料が下がる条件は
- 預け資産が50万円以上(200万以上なら割引率は倍)
- 期間内に出金してない
です。THEOとの違いは「毎月の積立」の有無ですね。ただ、THEO同様に、出金に関しては少し内容がややこしいので、ひとまず50万円以上入れて後は放置すれば勝手に下がっていきます。
条件は少し緩いもののWealthNaviはMAX0.9%までにしかなりません(3000万円以上預けてるなら別)。なので手数料という観点でいえばTHEOに軍配が上がりますね。
③AIアシスト
これはTHEOにのみ組み込まれているシステムで、簡単に言えば「値動きを先読みしてくれる」システムです。
「A株が暴落しそう」と予測した場合、下がる前に売ってくれます。
価格の完璧な予測は不可能と言われているのでメリットとデメリットはもちろんありますが、リスクを軽減してくれるのは有難いです。
損しにくいロボアドはAIアシストがあるTHEOが一番? | ソシャゲエンジニアの資産運用
ちなみに、THEOにしてよかったと思う点はこのAIアシストです。市場の動きを予測して運用してくれている事で世界の動きをリアルに体感できるのでいい勉強になっています。
これでTHEOとWealthNaviの大きな違いは以上です。次は細かい違いについて書きます。
4.THEOとWealthNaviの細かい(=あまり目立たない)違い
細かい違いは2つのあります。
- ポートフォリオの種類
- 運用方法
です。では1つずつ見ていきましょう。
①ポートフォリオ
ポートフォリオについてはWealthNaviのHPにある図を少し加工したものを元に説明していきます。
THEOとWealthNavi共に、始めるにあたっていくつかの質問や個人情報を聞かれます。この質問への回答と個人情報(年代、年収、貯金額、資産額etc)を基にその人に合う最適のポートフォリオを提案してくれます。
WealthNaviの場合は"リスク許容度"という言葉で示され、5つのポートフォリオに別れています。数字が大きいほどリスクリターンも大きくなります。試しに自分の情報を入力したら"リスク許容度4"でした。下に無料診断のリンク貼るのでやってみたい方はどうぞ。
無料診断(最短1分・全6問) : WealthNavi(ウェルスナビ)(全6問の選択式)
ちなみに、効率的フロンティアの実際の傾きは約0.5になります。上の図だけを見ると
「リスク許容度3も4も5もリターンがほぼ変わらん!ハイリスクになっただけ!」
って思うかもしれませんが、本当の傾きはもう少し急ですし、ちゃんとそれ相応のリスクリターンの関係性にしているので安心してください。
と、以前セミナーに参加した時にWealthNaviの元ファンドマネージャーが言っていました。
以下の画像が効率的フロンティアのより正確な図になります。
リスク許容度に対するリターンのシュミレーション結果がこれです。
次にTHEOです。
THEOはポートフォリオが231種類あります。「231種類」というのは、以下の3項目の組み合わせによって決まります。
・リスク許容度(19種類)
・インカム重視度合い(3種類)
・インフレに対する感応度(4種類)
5つの質問の結果をもとに、これらの組み合わせ+それぞれのジャンルだけで投資を行う場合を合計して
19×3×4+3=231
となっています。実はもっと複雑ですが、ここでは省略します。詳しく知りたい方は最後に貼るwhitepaperのリンクから見てみてください。
WealthNaviとは桁違いに豊富ですね。上の図にある青とオレンジの点を見てくださればわかりますが、WealthNaviは効率的フロンティア上の5つに絞っていましたが、THEOはより個々柔軟に対応するために幅広くポートフォリオを組んでいます。
一応、THEOとWealthNavi共に運用が始まれば手動でポートフォリオは変更できるので、あまりオススメはされてませんが自分の好みの比率にすることもできます。
THEOの無料診断のリンクもはっておきますね。
預金を、今からTHEOに変えると | THEO(全5問の記入式)
とはいえ、数こその違いはありますが、その割にはそこまで大差はないんじゃないかな?とは思います。THEOとWealthNavi共に最もアグレッシブな運用(WealthNaviでいうリスク許容度5)をした場合、そのポートフォリオは
THEO(THEOにおまかせ運用の場合)
株:81%
債権:17%
現物:2%
WealthNavi
株:81.5%
債権:5%
現物:13.5%
(株>債権>現物の順にハイリスクハイリターン)
とTHEOの方が少し攻めの姿勢が見られますね(誰目線)。この理由は次の投資システムの違いで書きます。また、今の自分のTHEOでのポートフォリオと、WealthNaviで無料診断した結果「リスク許容度4」の2つを比較すると
THEO
株:77%
債権:17%
現物:6%
WealthNavi
株:70.9%
債権:14.9%
現物:14.2%
とこれもTHEOの方が攻めたポートフォリオになっています。WealthNaviでいうところの「リスク許容度4.5」くらいですかね。なので僕の場合はTHEOを使った方がより自分に適した運用をしてくれるので、THEOのままでいいかもしれませんね。
ただ、5種類と231種類の割には...って感じたのでここもそんなに気にしなくていいと思いました。
WealthNaviのリスク許容度別のポートフォリオ配分はこちらになります。
これはWealthNaviが公開しているwhitepaperから引用しましたが、THEOのwhitepaperのリンクと一緒に最後に貼りますね。
次に運用方法の違いについてです。
②運用方法
自分のポートフォリオが設定でき、効率的フロンティアを基に最適な分配率(株:債権:現物)を求めることができたら、そこからどう攻めて行くか。つまり運用方法=攻め方というイメージになります。THEOとWealthNaviは攻め方が少しだけ違います。
資産運用での攻め方は主に3種類あります。
- インデックス(パッシブ)運用 :一般的
- スマートベータ運用 :プロ向け
- アクティブ運用
です。上から順によりリスクを抑えた攻め方になります。
これらを詳しく説明すると急に専門用語が飛び交い、理解するためには経済学の知識が必要なので省略しますね。あとは自分でも100%理解出来なかったのでシンプルに書けない、という理由もあります。なので簡単にいきましょう。
THEOとWealthNaviでは運用方法がこうなっています。
THEO : スマートベータ運用
WealthNavi : インデックス運用
インデックス運用は現代の資産運用の"最適解"と呼ばれ、メジャーとなっている一方でスマートベータ運用は投資家の中でも機関投資家、いわゆるプロ向けになります。
なぜなら、インデックス運用ではベンチマークと言われる株価の変動に連動した利益を出せるような安定的な攻め方で、スマートベータ運用は、そこでの利益+αを狙った攻め方になります。この+αが結構難しいみたいです。
ちなみに、アクティブ運用での投資信託はやめた方がいいです。人為的に操作できない株価変動に対して、より大きなリターンを狙って売買をするため、手数料も高いですし何よりパッシブ運用より結果負けが多いみたいです。なので、個人で買うなら平均株価に沿った安定的なパッシブ運用の投資信託を買いましょう。
ちなみに、THEOが30ものETF(投資対象銘柄)に分散投資をしているのはこの+αを狙っているからだと考えています。これ以上深くは情報を見つけれなかったのであくまで考察です。
まとめるとTHEOは少し攻めた運用になっていてWealthNaviは堅実な運用ということですね。
この攻め方の違いで実績に変化はあるのか調べましたが、なんせTHEOはポートフォリオが231種類もあるので全データは流石にありませんでした。一応個人の方がブログ等で運用実績をアップしてるので参考にするなら、そこからになりますね。
この記事は同じ方が同時期のTHEOとWealthNaviの運用実績をアップしてくれているので良ければ参考にしてみてください。
【取材あり】実績評判に騙されないで!WealthNavi(ウェルスナビ)のメリットと3つの注意点 - マネとも!
【取材あり】THEO[テオ]に投資してわかったメリットと3つの注意点 - マネとも!
見比べる時間ない!って方のためにこの方の実績推移をグラフにまとめました。
この方のポートフォリオが何なのかは詳しく調べてないので分かりませんが、このグラフからWealthNaviの方がハイリスクハイリターンになっています。
運用方法でみるとTHEOの方が攻めた姿勢を取っているので、ポートフォリオにズレがあるからなのか、THEOのAIアシストの影響なのか、それとも運用方法は違えど大差は無いのか...?
ともかく、2社共に運用実績に差は無いとみていいと思います。
以上がTHEOとWealthNaviの細かい違いです。
5.まとめ
THEOやWealthNaviといったロボアドバイザーは資産運用の鉄則である「長期・積立・分散」に沿った適切な仕組みで、ユーザーに適したポートフォリオを組み、自動運用してくれることがわかりました。
また、THEOとWealthNaviの違いも何となくわかったと思います。
これを踏まえて、自分ならどっちを利用しますか??
初期投資額が10万円以上ないならTHEO一択になりますがそれ以上あるなら本当にどちらでもいい気がします。
人気どころを行くならWealthNavi
少し変化球なのがTHEO
って自分は感じました。僕がTHEOを始めたのは大学4年生の11月だったので余裕資金がなかった関係でTHEOにしましたが、今回改めて調べた上でこのまま継続でいいな、と思いました。
アルゴリズムやポートフォリオは運用実績からみてもほぼ変わらないので、ほんと個人の好みの問題ですね。
THEOとWealthNaviについて深く調べたい方は両社が公開しているwhitepaperを見るのをオススメします。ここに全て載っています。
THEOのwhitepaper
https://www.money-design.com/pdf/whitepaper/latest
WealthNaviのwhitepaper
https://www.wealthnavi.com/image/WealthNavi_WhitePaper.pdf
次は資産運用vol.3の株式編になります。ここからは僕も未知の領域です。ただ、少しでも為になるものを発信できるよう頑張ります。
※追記
もしかしたらここまでの復習も兼ねて、今の自分が考える資産形成のプランをまとめる記事を次回に書くかもしれません。
では、また次回の記事で。