お金を増やす方法をちゃんと考えてみる〜資産運用編 vol.3「株式投資」〜
こんにちは、こーたです。
さて、このテーマも終盤に差し掛かってきました。今回は株式投資についてまとめていきます。ただHow toではなく株式投資の大枠をつかむのを目的としています。
さいごにいつも投資の勉強のために参考にしているブログ、Youtube・Twitterを載せておきます。
進め方は
の3つについてまとめていきます。では、いきましょう。
1.株式投資って何?
この画像を見ながら理解していきましょう。
株式会社はビジネスをするのには資本金が必要になります。何をするにも先ずお金ってことですね。
株式会社は資本を集めるために
①株式を発行(発行限度有り)
します。そして、私たちがその株式を買うことで会社に
②資本を提供(=投資)
します。
会社はその資本を元にビジネス展開をします。銀行預金の利息の仕組みと同じですが株式会社は
「資本提供してくれてありがとう!これからもどうぞよろしくお願いします!」
の意を込めて
③配当金・株主優待
というリターンを株主に与えます。
そして、株式には発行限度があります。無限に発行できる訳では無い(昔は株券として刷っていた)ので株式にも「価値」が付きます。それが「株価」です。
株価は企業の業績や株の売買に応じ随時変動するので、安く買い高く売ることでその差額分を利益(=売却益)として受け取ることができます。
まとめると株式投資で利益を受け取るには
の3つの方法があります。株主優待を受けるには最低保有株数が各社決められていてある程度元手がないと優待が受けられないので注意です。
「食料品」がもらえる株主優待人気ランキング - みんなの株式 (みんかぶ)
2.株式投資方法の種類
株式投資と一口に言ってもその方法や目的はたくさんあるので一つずつ見ていきましょう。ここをしっかり把握しないと自分に合った株式投資が出来ずに失敗するリスクが高まると考えています。
①配当金(インカムゲイン)or売却益(キャピタルゲイン)
この2つは性質が全く異なり、投資目的を決める上で一番大きなウェイトを占めると考えています。
「株式投資で何を得たいか?」
この答えによってどのルートで投資をするのかが決まります。突き詰めるともっと深い話にはなると思いますがざっと要約すると
「今後の資産を増やしたい!」→キャピタルゲイン
を目的とした投資になります。
もちろん両方狙った投資もポートフォリオの組み方次第ではできます。ただ少し複雑になるのでこれについての記事はまた別でまとめますね。
インカムゲインは株式を持ち続けることでもらえる利益(ここでは株主優待は省略します)のことで、その企業から定期的(年1~複数回)に一株あたり○円(企業により異なる)を配当金として受け取ることが出来ます。
東証一部上場銘柄の平均利回り(投資額に対しての配当金としてもらえる割合)は2.19%、東証2部だと2.38%です。ただそれ以上の配当を出している会社も多数あるのでリターンは大きそうですね。
Ex)株価1000円の株の配当金が一株当たり50円の場合の配当利回りは
50÷1000=5%
になります。
高配当株で有名なのはJTやソフトバンク、伊藤忠商事など超大手有名企業が名を連ねています。
「なぜ高配当株は大手企業に多いのか?逆に中小企業なのに高配当なのは何故か?」
ここら辺に自然と疑問を持ち調べれるようになれば株式投資のリスクを抑えることもできると思います。
次にキャピタルゲインです。これは企業の株価値上がりに期待をし、上がったところで売却をすることでその差額分を利益とするものになります。
「安く買って高く売る」
商売の基本と同じですね。図と合わせてみていきます。
図のオレンジ線の時期に売却をすれば利益となり、赤線の時期に売却をすれば損失になります。
THEOの場合10~20年の"長期分散積立"投資が前提なので簡単に売却はするべきではないですが、キャピタルゲインの観点だけで見るならば2020/2/15頃に売却をすれば最も利益が大きかったといえますね。
ただ、これはあくまで結果論にすぎないので「どのタイミングで売却をするか」の判断は非常に難しいとされています。なのでキャピタルゲインを目的とした投資はある程度慣れてからになりそうです。
※株のデイトレードとキャピタルゲインは混合しないようにしてください。デイトレードは短期、キャピタルゲインは中長期投資の分類になります。
「株式投資で何が得たいか?」
配当金か売却益かを決めることが出来たら次のステップは
「どのように投資をするか?」
になります。
②個別株投資orインデックス投資(≒投資信託、ETF)
株式投資を始めるうえでまず第一の関門がこの個別株投資かインデックス投資の選択になります。
「...インデックス?」
「いや、ETFってなんやねん」
ってなりますよね。まずはインデックス投資から。
インデックス投資=市場の指数に連動した投資 (index:指数)
⇒「リスクを抑えた分散投資」と覚えればいいです。
インデックス投資についてはここの記事でも軽く触れていますが「日経平均株価」や「ダウ平均株価」などの指標に沿った運用を目指す投資方法です。
日経平均株価とダウ平均の過去30年の推移を実際に見てみます。
日本の不調ぶりがすごいですね。アメリカは不況後も回復し上昇していますが、日本は「失われた20年」といわれるだけあって1995年時点とほぼ同じ株価です。
日経平均だけ見ると
僕らが生まれたときから日本は変わっていない...
なので初心者がインデックス投資をするなら米国株のほうがリスクは抑えれます。なぜなら日本株の上がる見込みが立てにくいから。
そしてインデックス投資をするなら個別株で分散をすることもできますが、基本的には投資信託かETFを購入することになります。
ETF(Exchange Traded Fund)="上場"投資信託
...ん?投資信託?てことはお金をプロ丸投げする「ほったらかし投資」か?
と考えそうになりますが少しだけ違います。下の図を参考に解説します。
ETFとは?ETFの仕組みやメリット・デメリットの解説 | ETFとは | NEXT FUNDS
違うと言っても大枠に関しては投資信託と同じです。かんたんに書くと「日本株」「米国株」「中国株」といった国別や「国内高配当株」「金融株」といった種別・業種に分けられた袋詰めの商品を購入するイメージです。
分散投資という意味では同じですがWealthNaviなどのロボアドと違うところがあります。
ETFの場合、THEOやWelthNavi等が行ってくれるサービスを自分で行います。同じ分散投資をするにしても、どの商品をどれくらいの金額で買うのかを決めたりその他の作業が必要になるので少し手間がかかります。
ただ、投信よりも期待リターンは高くなったりサービスによっては手数料が安かったりとメリットも多くあるので自分が投資に対してどこまで身を寄せるか考えてみるといいかもしれません。
「ETF=中身がわかる福袋」
と捉えています。福袋そのものや中の商品にも良いものと微妙なものがあるので、中身が見えるからこそ自分で良いと思うものを探して購入するのがリスクを下げために重要になります。
ちなみにリーマンショックは、中身がごちゃごちゃで何が入っているのか把握できないハイリスクの福袋が世界中で購入され、不動産バブルの崩壊をきっかけに引き起こされたものです。
噂や表面上で投資判断をするのは非常に危険だという良い勉強材料になりますね。
「日本株」の中にはトヨタやSONY、ソフトバンクといった多数の企業の株がまとめて入っているのでETFは分散投資にかなり向いています(もちろん投資信託も)。
そしてこのETFは日経平均株価や東証株価指数等の指標に連動した運用を目指しているので市場平均と乖離しすぎないという点でもリスクを抑えることが出来ます。
このETFで有名なのがS&P500指数に連動するVOOですね。投資の神様と言われているウォーレン・バフェットも推奨しているS&P500指数に連動した商品になります。これはアメリカのTOP500社の株がまとめて袋詰めされているので安定性が高く世界最強の経済大国なだけあって利益も見込まれています。
参考程度にS&P500の過去の推移のグラフを載せておきます。下落時には必ず社会的・経済的背景がありますが、長い目で見ると回復し上回っているのでコロナで下落中でも特に気にする必要はないと思います。
ダウ平均とほぼ同じですね。この図からもインデックス投資が株価指標と連動していることが分かります。
ETFについて詳しく見たい・知りたい方はこちらを参考ください。想像以上に多くで驚くかもしれません。そんな中でもS&P500がリスクリターンの観点でいえば最もオススメにはなるのかな、と思います。
次に個別株投資についてです。
これは読んで字のごとく会社単体の株式に投資をする方法で、分散投資の観点からETFよりもハイリスクハイリターンになります。
恐らく「株は危険!やめとけ!」の大半がこの個別株投資の事だと思います。営業マンから売られた株や、「〇〇の株がキテるぞ!」等という噂で購入した結果痛い目を見る人がいるので、ETF以上に慎重に投資先を選定する必要がありそうです。
ただ、個別株投資には賛成派です。というのもETFや積立NISA、THEOといった投資信託の場合、基本的に市場平均を目指して運用するので良くも悪くも運用益に大きな期待が持てません。
つまり、ある程度の資本金がないと運用益の恩恵を感じにくくなるので経験と知識を身につけながらまずは少額投資から始めることでリスクを抑えつつも個別株投資でより大きなリターンを目指すのもアリだと考えています。
もちろん個別株一本に絞るのはさすがに危険すぎるのでポートフォリオの組み合わせでバランスをとれば別に個別株投資はしてもいいと思っています。
今だとSBIネオモバイル証券や楽天証券でだいたい1000円から株を買えるので私たち一般人が投資を始めるには最適なサービスだと思います。
個別株投資とETFの割合などは次回の記事「資産形成のためのポートフォリオを考えてみた」でまとめます。
③グロース株orバリュー株
...ん?なんだこれ。
いきなり知らない単語が出てきましたね。2つを日本語訳にすると
グロース(growth)株=成長株
バリュー(value)株=割安株
すこーしだけイメージしやすくなりましたね。どういう株かというと
グロース株:売り上げや利益率が高く、成長性が見込める(=株価が上がる)企業の株
バリュー株:本来の価値より安い企業の株(=おトク)
になります。
グロース株は企業の「未来」を見て判断し、バリュー株は企業の「現在」を見て判断します。
グロース株のメリットは
- 企業が成長した場合に大きなリターンを受けることが出来る
- 長期投資になるため日々の小さな値動きに敏感にならずに済む
一方でデメリットは
- 利益を得るまでの期間が長い
- 期待を下回った際の下落幅が大きい
になります。メリットが大きいのでグロース株が人気になりがちですが、企業分析や業界分析、そして専門スキルや知識を使わずに投資先を選ぶと一気にギャンブル化するのでグロース株投資をするならしっかりと勉強をしてからにしたほうがよさそうですね。
次にバリュー株のメリットは
- 損失リスクを抑え、比較的安定した長期運用が可能
一方でデメリットは
- 利益を得るまでの期間が長い
- そもそもバリュー株を探すのが難しい
グロース株に比べるとみるべきポイントが少ないので初心者向けみたいです。ただ、「本当にお得か?」を知るためには他の投資家よりも先に目をつける必要があるのでそこが難しいといわれています。
まさに宝探しですね。
何をどうやって分析するの?というHow toについては企業のビジネスモデルや財務諸表、株価のチャートからPERやPBR等を読み解き、競合他社との比較も合わせて分析をしていきます。
④大型株or中型株or小型株
大型~小型株の定義は、約1700銘柄ある東証一部上場企業の時価総額や流動性(=株の売買のしやすさ)のランキングをとって
1~100位:大型株
101~400位:中型株
401位~:小型株
としています。もう少し具体的にかくと
「大型株」は発行株式総数が2億株以上または時価総額6000億円以上の銘柄と定義されています。大型株は
- 株価の変動が安定していて、いつでも売買できる
- 倒産リスクが低い
- 株価が安定するので長期投資向き
- 機関投資家向け
のが特徴です。大型株は大きな資本がないとリターンの恩恵を感じにくいのでここに全額投資するのは個人的にはナシですね。
「中型株」は発行株式総数が6000万~2億株または時価総額700~6000億の銘柄です。中型株は
のが特徴です。投資で失敗するのはほとんど個人投資家ですがその理由が徐々に分かり始めましたね。
「小型株」は発行株式総数が6000万以下または時価総額700億以下の銘柄です。小型株は
ここまでくるとギャンブル性が高まってきます。なのでそれなりのリスクは覚悟のうえでしっかりと分析してハイリターンを狙うものになるので初心者はまず手を出さないほうが良さそうですね。
国税庁の調査では起業してから5年後に倒産する確率は85%みたいです...ただ実態は50%くらいじゃないかという話もありますがなんにせよ高いですよね。
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長くなったので次の項目でそれぞれのリターンとリスクをまとめてみましょう。
3.株式投資のリターンとリスク
これがザックリまとめた株式投資の リスクとリターンの関係図で、投資先を決めるには上から順に対象を絞りながら決めていきます。
例えば
「投資知識もないから出来るだけリスク抑えながらも安定したリターンが欲しい(強欲)」
という考えの人であれば、こんな感じになるかと思います。
これはあくまで一例なので自分に合う投資方法を選ぶのがベストですね。
ここまで決まってから初めて具体的な投資先を決めていく、という流れになります。
この場合だとs&p500に連動したインデックス投資のETFである「VOO」を積み立てるのがいいかもしれません。
4.まとめ
株式投資の大枠はなんとなく理解できたでしょうか。ここはプロがいる業界になるのでなかなか難しいですが、次回はこの大枠を踏まえ「自分ではどういうポートフォリオにするか」を考えてみます。なので実践編になります。
先に次回以降の記事の事をお伝えすると、FXはやるべきでは無いので記事にはしません。そして不動産投資は記事の更新を保留にします。理由は、投資と言うよりはビジネスに近い(ワンルームオーナーなら別)、そして大きな元手もしくは銀行からの借入が必要なため投資初心者が手を出すのはハードルが高いという観点からです。また機会があればまとめますが、自分自身が投資経験を積んでからになりそうです。
三菱サラリーマンさんはブログもやっていますが、なんせ元の資本金が違いすぎるので真似はできませんが参考にしてみるのはアリだと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました。では、また次回の記事で
次回
「資産形成のためのポートフォリオを考えてみた」